2006年11月07日(火) |
ニューヨークのおくりもの |
日本では、 名作、『シャーロットのおくりもの』で知られている、 『ニューヨーカー』の編集であった、 ホワイト氏の言葉。
「そのような奇妙なご褒美を欲しがる人には、 ニューヨークは、 孤独という贈り物とプライヴァシーという贈り物を してくれるだろう。
マンハッタンの住人はかなりの程度まで、 故郷を捨て、聖域や充実や多少の成功を求めてやってきた 他所者である。
このような怪しげな贈り物ができるというところは ニューヨークの謎めいた性質だ」
もうひとつ、上の彼が、 『シャーロットのおくりもの』の読者である、 子供たちからのファンレターに、 贈った礼状より。
「私の物語は本当のおはなしか、とおたずねですね? いいえ、想像上のおはなしで、 架空の人物や事件がはいっています。
実生活では、家族のなかに、 ネズミに似た子供なんていないでしょう。 クモはクモの巣でことばをつむいだりしません。 実生活では、白鳥がトランペットを吹いたりしません。
けれども、実生活も生活の一つの種類にすぎない。 想像の生活もあるのです。
そして、私の物語は想像上のおはなしですが、 そのなかに真実もあると思いたいのです。
人間や動物が感じたり考えたり 行動したりすることについての真実があると」
(『New York: A Know-all Book on The City of Fantasies』 Tokiwa Shimpei pp159-162)
幼い頃、読んでいた、 実家にある、あの本を、もう一度読みたい。
|