事務局 日誌
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| 2004年12月21日(火) |
相模原事件公判傍聴メモ(金沢事務局長) |
午前O宅訪問。気分は下でお休み。ブザーの依頼受ける。 相模原事件の金沢事務局長による第3回公判(17日)傍聴記[maee]に入る。 関心のある方はmaeeに参加されたい。御連絡下さい。 ************************
皆様へ報告とお知らせ
8月26日に相模原市でおきたALS患者(40歳息子)を母が呼吸器を 止めた事件に対する第3回公判が 12月17日1時半〜2時半頃まで横浜地方裁判所101号法廷で開か れました。 検察官より約40分、弁護士より約20分最終弁護、被告(母)より 最終陳述がありました。 検察官より殺人罪、懲役5年の求刑がされ、次回2月14日(月) 1時半〜3時に横浜地方裁判所101号法廷で判決言い渡しがされます。
**当日の金沢傍聴メモ。正確には裁判記録を参照ください**
検察官の論告要旨 ・ALSで呼吸器を付けていた患者。介護できないと悲観し殺害した。 しかるに被告は調書をひるがえし、承諾殺人と主張している。 被害者の気持ちは理解できるが殺人罪に該当する。 ・平成13年1月入院。3月診断。その際、母が「呼吸器をつけると外せ ない」説明をし「40歳まで生きたいとの希望」で呼吸器をつけた。 ・平成13年8月、転院先で2度の呼吸器トラブルを自分で難を逃れた。 ・平成14年に「呼吸器をつけたことを人生最大の失敗」と言い出した。 ・平成15年に「死にたい」。平成16年7月に「他の疾患になっても延命 処置はいらない」と訪問看護師と母に伝えている。 ・呼吸器外しに対して、母はふびんに思いながら「そんなことはできな い」と叱咤激励をしていた。 ・3ヶ月に1回、ショートステイを利用していた。病院では手厚い看護が できないこととコミュニケーションのことで行く事が嫌になっていった。 同年9月1日よりショートステイを予定していたが、自分(母)がコミュ ニケーションができないのに病院では出来ないと判断した。 「これまで息子を励ましていたのは自分のわがままではと思い」殺害 に到った。 ・7月より意思疎通は悪くなったが出来ていた。 ・取調べは温厚な検事であり、捜査段階の供述は信用でき、法廷での 供述は信用できない。 看護師は8月26日にコミュニケーションができたと言っているが、 「はい、いいえ」に20分かかったといっており、コミュニケーションが 困難であったということは調書と整合性がある。 ・転院先のK病院で呼吸器取り扱いミスに対して自分で引っ張り回復 した。(2回あった)。病院は「このような患者は病院におけない」と言 ったが本人は誤解からの発言であることを了解していた。 ・動機で被告は「本人の死にたい希望があった」というが調書では「わ からない」と言っている。 7月以降、コミュニケーションが困難と言っているが法廷では「当日 は不思議なことに意思疎通ができた」と言い、信用できない。「早くつ れていってくれ」は一緒ということで本人の願望。家族の介護が想像 を絶するものであり、本人が誤解されたくないと思い、供述をひるが えした。 (まとめ) ・患者の意思は確認できていない。 ・人の気持ちは変わるものであり、直前に変わるもの。思いとどまるこ ともある。 ・推測すべきではない。 ・7月8日の聞き取りメモは延命処置に消極的であるが呼吸器を外し て欲しいとのことではなかった。「ほっておいて欲しい」と理解するの が自然である。 ・看護師も供述をひるがえしている。7月8日は十分話せていた。自ら 安楽死を希望することは表明できたはず。 ・直前に呼吸器を外すこと」の確認がない。「おふくろ、ごめん」は「シ ョートステイを止めることに対してか「呼吸器を外す」ことに対してか、 分からない。 ・被害者は仮に死にたい気持ちがあっても母を犯罪人にしたくはなか った。母には死にたいと言っているが看護師には言っていない。どう しょうもない状況で起きた。母が「一緒に逝くから」と言い、患者は 「黙認」、母は「息子の温もりを感じていたい自分のわがまま」と思い 到った。 (意見) ・2倍の睡眠剤を段階的に与え、自らも包丁を別に準備していたことから 前途を悲観しての計画的犯行である。 ・一人の命が奪われた。意思疎通が低下しても殺害は許されない。 犯行の動機には同情の余地はあるが、被害者(息子)にあきらめるこ となく生きる希望をもたせるようもたせるよう頑張るべきであった。 軽々に命を奪ってはならない。 ・意思疎通が厳しくなっても懸命に頑張っている多くの患者や社会的 影響は大きい。
弁護士の弁護要旨 ・全国のALS患者・家族にとって重い事件。人間の尊厳を考えるきっか けになって欲しい。 ・ALS患者は7000名弱。ALS協会に約1700名が入会している。関 係者の善意に支えられたものが国に理解されているとは言えない。 ・呼吸器装着時、生死の選択を迫られる。後で呼吸器を外せないことを 包み隠さず医師は話すべき。装着後のケア、アドバイスをすべき。 直前までされていなかった。 ・平成13年3月13日、本人に運動ニューロン、家族へALS告知。3月末 気管切開、呼吸器装着。心構え不十分。S病院での告知が無機質であ った。転院から在宅。問題を端的に物語っている。 S病院では十分な指導を受けられず、K病院に転院。転院先での看護 師への不満。 ・在宅になって母は息子の弱気を知り、生きる希望や励ましをした。 ・平成16年8月、文字盤のみとなる。母のみに気持を許した。生きること に絶望。「人生で呼吸器をつけたことが最初で最大の失敗であった」 との発言。 母に呼吸器停止のボタンを教えた。 ・つかの間の充足感を感じていただろうが苦悩があった。看護師、かかり つけ医に死にたいことを述べていた。 ・「生き地獄」どこの世界でも息子を殺す人はいない。子供のことを思うの も母。 ・H病院の専門医より「延命を拒否しているのならメモを」と頼まれた。 ・嫌がるショートステイに送り出すことを止め電源を切る。 ・8月26日は何時になく明確に文字盤を拾った。本人が求めることに対 して、渾身の力で「おふくろ、ごめん。ありがとう」と言ったのである。 ・3年半の壮絶な闘いの中で判断すべき。生きる意味を積極的に求めな がら、できなかった患者。「おふくろ、ごめん。ありがとう」をかみしめる べき。 (まとめ) 不幸な事件であり、一応にあてはまるものではない。多くの嘆願書をい ただいた。 発症から死までの足跡をたどり、得心のいく判決を望む。被告に生きる 希望を。 (裁判長より弁護士に) ・承諾は嘱託を含むと解釈してよいか。(弁護士)よい。 (裁判長より被告へ) ・最後に言っておきたいことはないか。(母)特にありません。息子の供養 をしていきたい。
****** (このメールを読まれている関係者の皆様へ・・ALS協会事務局長 金沢)
・どこまでこの事件の詳細や背景を明らかにすべきか、それがなくては議 論は難しいことと思いますが、ご家族のプライベートなことや関係者への 配慮もあり、裁判で明らかにされたことに報告をとどめています。 (裁判では実名、機関名まで述べられています) 患者さん、ご家族にとっては重々、状況は推察、理解でき敢えてもう知りた くもなく触れたくないことかもしれません。しかしこの機会にALS患者・家族 のおかれている実態を関係者に理解してもらい、再びこのようなことが起 きないようにしなければなりません。現実を直視し、共に考え解決の道を 探らなければ第二、第三の事件がおきるこことも否定できません。 JALSAには18年余の歴史があり、告知をされ絶望の中で生きるか死 ぬか悩み抜き、また呼吸器選択に悩みながら共にその道を切り開いてき た歴史もあります。 呼吸器を付けない患者も付ける患者もどのように残された時を生きるか考 え、また支援者はALS患者の生命をどのように支え、尊厳をどのようにし たら全うできるか共に闘い歩んできた歴史があります。 今回の事件は呼吸器装着患者が増え、療養期間が伸びるなか、ALS 診断から3年半、コミュニケーションが困難になる中で在宅療養中に起き た事件であり多くの大切な問題を含んでいます。約2400名の嘆願書で多 くの方々より意見も寄せられていますが、引続き率直な感想、意見を協会 まで寄せていただけると幸です。 ・お母さんが協会の会員でありながら、地域の花見会や交流にとどまり、支 援の手を差し伸べることができなかったこと。まだ協会の活動は患者・家族 が言ってくるまで支えることができない力量であること。ALS協会の療養 支援について本部、支部として反省すべきことがあると思います。
・国で難病施策、ALS支援策が行われていますが、どこまで本当に支援になっ ているのでしょうか。 全然役にたっていないとは言いませんし多くの方々から支援を頂いています が今回の事件は一つの検証事例でもあります。 今回の事件はALSの息子と母の「殺人」か「承諾殺人」の問題ですまされる ことなのか。そうではではなく、社会性をもった事件であり他のALS患者・家 族等が抱えている問題です。 お母さんだけが裁かれて済む問題なのか。そうではないと思います。 病院からはたらいまわしにされ、在宅療養では患者の息子と母が孤立した 世界に入り、お母さんが「息子を生きろと励ますのが、自分のわがまま」と思 うようになったのは個人の問題なのでしょうか。「患者・家族が言う」ことをそ のまま受け取り、止むを得なかったこととして扱うことが医療・福祉の社会的 支援なのでしょうか。 何故、医療、福祉の関係者、機関はそのようになるまで手を差し伸べず、 機能できなかったのでしょうか。 そこまで医療、福祉関係者、機関に求めることはALS患者・家族の行き過 ぎた要望なのでしょうか。 現場のかかりつけ医や看護師は証人尋問のなかで反省の発言をされてい ます。 しかし、国や行政、病院からこの事件に関しての反省の声はまだ聞かれま せん。 聞こえてくるのは厚生労働省科学研究 難治性疾患研究事業で「よりよい 生き方と逝き方を考えるー重症疾患の診療倫理確立に向けて」というシンポ ジウムを開催し、「抽象的に呼吸器を外すことを望むALS患者を設定し、本 人が望めば外すことは許容される」等の研究発表です。 研究や議論は自由ですがALS患者・家族だけでなく同様の問題を抱える ものにとって今後に極めて大きな影響を与える事柄です。当事者である多く の患者・家族の意見も聞かず、同時にこのようなことが行われていることに 危惧を抱かざるをえません。
少し、批判めいたことを述べましたがこれは事件後に関わってきた事務局長 としての率直な感想であり、問題提起です。 皆様からのご意見を期待します。 12月20日 日本ALS協会事務局長 金沢 公明 〒146ー0095 大田区多摩川2−24−6−618 TEL&FAX 03−3758−8955 携帯 090−7188−2760 E−Mail zad97059@pine.zero.ad.jp
日本ALS協会事務局 電子メール アドレス : jalsa@jade.dti.ne.jp 電話番号 : 03−3267−6942
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