期待度 ★★★★☆ 満足度 ★★☆☆☆
宮崎アニメでもおなじみの音楽家久石譲監督の映画ということで、かなり期待をしておりました。 が、久石氏はやはり音楽家ではあっても、ストーリーテーラーではありませんでした。
とにかく、ベタ。ベタベタ。 衝撃の告白のシーンでいきなり雷が鳴ったときには脱力しました。雨の中をうなだれて歩く主人公、傘をさして迎えに来る仲間……なんていうか、もうちょっとさ、なんとかしようよ……。 ラストなんて、なにがどうなるか、考えなくたってわかるもんね。 起承転結もあって、意外な(と思わせたいであろう)事実もあって、どんでん返し(と思わせたいであろう)こともあって、挫折もあって、とマニュアルには即しているのだけど、それゆえにベタな展開になってしまっています。
努力は見えるだけに(牛舎での練習はアイデアとしては面白いけれど、臭いだろうし、作業の邪魔でしょ? 海での演奏シーンは絵的にはとても綺麗だけれど、楽器を潮風に当てていいのかい?)、あと一ひねり(か、二ひねりか、三ひねり……)欲しかったなというところ。
まあ、この設定でベタじゃない展開というのも難しいとは思うのですが、だったら、ベタさを跳ね返すぐらいの強さが欲しかったです。もっと、登場人物たちの感情の激しさが欲しかったな。 話の展開は予想をしつつも期待したのは、予告で聞いた 「俺たち、このままで終わるのかよ?」 という台詞ゆえなんだから。 恋愛しているのかしれないのかさえ、よくわからなかったし。
絵的には綺麗な映画でした。 音楽のよかったのかなぁ(いいかげん ^^;)。 新曲が40曲のあるという話なのですが、そんなにあったでしょうか。 うーん、音楽はわかりません。
|