雑記帳

2002年06月27日(木) 水の時計 (幸福の王子)

水の時計  初野 晴 著  角川書店 2002/05/25 横溝正史ミステリ大賞

突然あらわれた執事。 やけっぱちな昴を廃墟同然の病院へいざなう。 そこで延命装置に繋がれた少女にあい、不気味な依頼を受ける。 
 『いきる、ことも、しぬこと、もー、かなわなかった』
 『ーなぜだろうな。のうが、しんでいるはずなのに。みみ、こえ、いしき、は、まだ、ほんのすこし、よみがえって、わたしを、くるしめる。』
 『わたしの、かくまく、こまく、ひふ、ほね、じんぞう、かんぞう、そしてー、しんぞう。ひとつづつ、とりだして、ひつようとする、ひとたち、に、わけあたえて、ほしい。』
月の光のもとでのみメッセージを送る少女。

メルヘンタッチなわりには 内容はシビアである。 もっと毒をふくませて話しを展開できたのでは?

評価 ○



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