雑記帳

2003年01月21日(火) 螢女 (山ノ神)

螢女   藤崎慎吾 著 朝日ソノラマ 2001/10/30

リゾート開発がすすむ故郷にもどってきた池澤は 閉鎖されたキャンプ場で不思議な電話をうける。 それが 封印されていた記憶をよびさました。  『螢になって戻ってくるから、きっと迎えにきてね・・・・・』  澄子は螢女になったのだろうか? そして森が自身を守るため行動を開始したなかで 邂逅をはたす。

環境を破壊され居場所をせばめられた 植物が 人間にはたらきかけるため、 その脳を自身のネットワークにくみいれる。 それが 神隠しの正体であり、 ネットワークのために粘性菌を使うという ファンタジーのような SFのような設定だった。 文章から抑えた印象をうけ 特にもりあがりがないが それは受け手がどこまで想像をのばすかにかかっている。 ホラーとしても料理できそうだ。 
クリスタルサイレンスでは花、この作品では螢の乱舞という視覚的に綺麗なイメージがのこる。 

評価 ○


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