螢女 藤崎慎吾 著 朝日ソノラマ 2001/10/30
リゾート開発がすすむ故郷にもどってきた池澤は 閉鎖されたキャンプ場で不思議な電話をうける。 それが 封印されていた記憶をよびさました。 『螢になって戻ってくるから、きっと迎えにきてね・・・・・』 澄子は螢女になったのだろうか? そして森が自身を守るため行動を開始したなかで 邂逅をはたす。
環境を破壊され居場所をせばめられた 植物が 人間にはたらきかけるため、 その脳を自身のネットワークにくみいれる。 それが 神隠しの正体であり、 ネットワークのために粘性菌を使うという ファンタジーのような SFのような設定だった。 文章から抑えた印象をうけ 特にもりあがりがないが それは受け手がどこまで想像をのばすかにかかっている。 ホラーとしても料理できそうだ。 クリスタルサイレンスでは花、この作品では螢の乱舞という視覚的に綺麗なイメージがのこる。
評価 ○
|