別に夫が甘い言葉をささやいたりするのではない。
我が家では、CGを含めて特撮ものの気に入った映画はビデオか DVDという暗黙の了解がある。 それは、繰り返し同じ場面を見られるということが重要だから。
そんなわけで、「ロードオブザリング」もDVDが欲しいよと、 わたしは訴えていた。 そのわたしに、夫のささやき。 「3本目まで出たら3本セットとかが出ちゃって、おまけに指輪 とかついてたらどうする?」 それは困る。それも欲しくなるに決まっている。 だったらそれまで待つか。 レンタルすればいいのだよね、それまでは。
そして、もう一つのささやき。 「食え、食え。」
糖尿病のわたしに向かって、なんと悪魔のようなささやきか。 わたしは、早死にさせたいのかと、笑いながら言い返す。 夫はぽっちゃりというか、格闘家体型のわたしが気に入っていた ようなところがあって、こじんまりしてしまったのが不満らしい。 というよりも、自分より小さく、そして弱くなってしまったのが 不満なんだな、きっと。 わたしの握り拳が自分のそれよりも大きいと、夫はうれしそうな 顔をしていたのだ。 なぜだか夫は、わたしの方が力が強いという、同棲し始めたころ のイメージを払拭できないでいるらしい。
まあ、ライチュウを飼っていたはずなのに、いつのまにかそれが ピカチュウになっていたという気持ちなんだろうよ。
夫のささやきは、悪魔のような天使のような、はたまたポケモン マスターのそれのような、あやしさ。(笑)
ささやきは左の耳からいたしましょう るくるくるくるく思考がとまる (市屋千鶴) なんじゃこりゃ。(^^;
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