カタルシス
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2003年01月11日(土)  奮闘記 

新宿高島屋タイムズスクエア内 シネマスクエアへ『バティニョールおじさん』というフランス映画を観に行きました。
初日の朝一だった所為か、客足はまばらな感じ。でも、以前ここで観た『アマデウス』が大混雑で次の回まで入れなかったという前例があったので、わざわざ初回を選んだのです。だってデパートの開店が10:00で映画の開始が11:10だから、それ以上早く来る必要はないじゃない?終わって出てきてもまだ昼間だしさ。

フランス映画だけれどもテーマになっているのはホロコースト系。ドイツ軍の占領下にあったフランスの町を背景にしたユダヤ人の迫害が軸になった話です。でもちょっとコミカル色があって、あんまり気重にならずに観られました。でも、まぁ 大勢死んじゃってたし 主人公の気の良いおじさんも成り行き上とはいえ人殺しちゃったりして、割と殺伐とはしてたんだけどね。

フランスの街角で肉屋を営んでいるバティニョールおじさん。家族で住んでいるアパートメントのお隣の医者一家が 実はユダヤの家族だったことが解って秘密警察達に家財応酬の上身柄を拘束されてしまうという場面に出くわしてしまいます。自分には関係のないことと見て見ぬ振りを決め込もうとしたものの、元来の人の良さで彼らの身の上をついつい案じてしまう。

家人のいなくなった部屋は金目の品の全てを応酬されてしまい残されたのは質素な家具が数点のみ。娘の婚約者が軍にコネを持っていることから、その部屋を下賜してもらうことになったバティニョール一家は、狭かった部屋から医者一家が住んでいたリッチな部屋へと引越をするのでした。

引越パーティの最中玄関をけたたましくノックする音。扉を開けたおじさんが見たのは 囚われた医者一家の子供・少年です。一家が捕らえられる際、この幼い少年だけが何とか逃げのびて来たのです。
「ここは僕の家だ」と訴える少年に対し「今は違う」と突っぱねるおじさん。本来ならすぐにでも警察に届け出なければ、反逆罪で自分の身が危ないというのに「僕のパパとママは?」との問いに言葉を詰まらせます。そしてパーティで賑わう家族の様子を伺いながら、おじさんは少年を屋根裏に匿ってしまうのでした。

大人しくしろと言っても育ち盛りの子供、少年はおじさんの目を盗んでは屋根に上がり、自分と同じように親を拘束されたユダヤの子供達と遊んでいます。アパートメントには他にも住人がいるので、いつ見つかるかと気が気じゃないおじさんは、ついに少年達を国外に逃がしてやることを決意するのです。

と、まぁこんな感じで こっから先は少年と別の家族の女の子姉妹とおじさんの4人で国外脱出を目指すロードムービーになるんですが、紆余曲折・幾多の困難をかいくぐって歩み続ける4人の姿が、真摯でありながらどこか滑稽にも見えてしまう軽快なテンポで映し出されていました。殺伐とした現実が垣間見える中、少年達の無邪気さと 何だかんだ言いながらも子供達の面倒をみているおじさんの優しさがホッと息をつかせます。

そして後半は 少年の賢さとおじさんとの間に築いた信頼関係がガツンとものを言ってくるんだー。さすが医者の息子なだけはある育ちの良さと頭脳の明晰さ!無邪気なだけの子供じゃなかった(>.<)

さてさて結末はどうなるのか! 気になったら是非見てみて下さいー。

その後、妹のリクエストで下北沢まで足を伸ばしウィンドウショピング?まぁ街の散策ってトコですかね。お昼にはアジアン・ビュッフェ。あんまり種類がなかったので ちょっとハズレだったな(苦笑)


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