カタルシス
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2004年05月30日(日)  虚飾の果てに 

映画好きの友人を誘って 新宿は紀伊国屋ホールまで芝居の舞台を観に行って来ました
劇団ひょうご公演『曲がり角の向こうには』 14:00〜の回

以前劇団☆新感線の舞台に行った時もらったフライヤーの中に 新感線の看板女優・高田聖子(たかだしょうこ)さんが出演するという公演のフライヤーが入っていて 他の出演者を見たら山路和弘と磯部勉の名前があったので「うわ!」っと思い 勢いでチケット手配してしまったのが今回の舞台です ちなみに今日のこの回が千秋楽!

山路氏・磯辺氏と言ったら 洋画好きの人には「吹替えの人」と認識されているんじゃないかってくらいに 多くの作品で声をあてているお二人です

山路氏の方は『処刑人』の主人公・コナーの声を吹き替えちゃってることから個人的に注目俳優となった人
磯部氏の方はドラマのゲスト出演で悪役を演じた際に「この人顔は怖いけど声が良いオッサンだなぁ〜…」と思って名前を覚えた人で 映画の吹替えが多いのに気付いたのは それからずっと後のことでした

彼らの他には既述の聖子さん 元ヅカの剣幸さん ベテラン舞台俳優の石田圭祐氏 富沢亜古さん の総勢6人です

パンフレットでの作品紹介文はこんな感じ
「会話を通して浮かび上がる、人それぞれの価値観。ユーモラスでお洒落な台詞にあふれたスタイリッシュプレイ。オーストラリアの女流作家の意欲作を六人の男女が演じます。乞うご期待!」

うーん… 実際に観た印象はこの紹介文とは意味合いが違うような気がしました
ひょうご舞台芸術は翻訳劇の上演が多いらしく というかメインなのかな? 登場人物や舞台背景は原作をそのまま活かして 役名は英名だし舞台はアメリカ 高級住宅の一室

6人の人物は3組の夫婦で 小説家のトム(山路)その妻で以前は出版業界にいたらしい美人のイヴ(剣)、出版編集業のダン(磯部)その妻でドキュメンタリー映像作家のジェーン(富沢)、アメリカ一の成績を誇る不動産営業のハリー(石田)とTV番組を持ち本も出版しているほどの料理研究家ヘニーの夫婦
トムとハリーは幼馴染みで トムとダンは学生時代からの付き合いで イヴは多分ダンの元同僚だろう ということが劇中の会話から読み取れます

セレブ同士 旧知同士で 仲良く付き合いが続いていた友人たちに 突然見舞われたハプニング それにより ある者は自分のあるべき姿に気付き ある者は隠してきた姿をさらけ出し またある者は真実の姿から必死に顔をそむけようとする

ただ一つ確かなのは 今までの世界が 関係が 虚飾に彩られたうわべだけのものだと 誰もが悟ってしまったこと…


というのが大筋だったと思います これらの流れを軽快な会話劇で進めていくといった手法で表現された 実に大人向けなお芝居でした

山路氏演じるトムという人物は 6人の中で最も虚飾の深みにハマっている傲慢な小説家で この物語でのいわば"悪役"でした

徹底した憎まれ役のハズなのに 何故か完全には憎めないキャラクターのトムを演じる山路氏は テンポの良い台詞と時にコミカルにさえ見える表情や動きで 私の目にはどう見ても「キュートな中年男性」にしか見えず 前から4列目という近距離で見たことで拍車がかかり 山路氏から目が離せなくなってしまいました(汗)

剣さんすっげー綺麗だったし 聖子さんもいつもの調子で不思議ちゃん化したヘニーを好演していたし 石田氏の飄々とした風情に 迫力の熱演だった富沢さん 磯部氏は相変わらずの美声で喋るたびに低音が耳をくすぐるっていうのに 私の頭の中は
山 路 一 色
こんな重めのテーマの大人っぽい舞台を観てて 重要点はそこなのか?!ってもんで

ホント 阿呆ちゃうか自分…

あああ 物語に関してはネットサーフで素敵サイトを発見したのでご紹介しておきます

↓ここのレビューがものっそい適確!興味のある方は一読の価値ありです!!
「しのぶの演劇レビュー」

ところで 劇場に贈られてた花なんですが 宝ジェンヌだった剣さんに沢山届いているのは良いとして なんで聖子さんとか全然ないの? そして山路氏に至っては『仮面ライダー剣』からオンリーだったんですが
ここ 笑うトコでしょうか?(苦笑)

『虚飾の果てに』POWDER



本当はこの後 VESSEのライブに行く予定だったんですが 日中の気温30℃という猛暑の昼間に動き回っていたためか 具合が悪くなってしまって急遽断念 久し振りだったから行きたかったんですけどね〜…
トリで20:40出番って 遅いよ(涙)↓がくり


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