言葉というやつは なんとやっかいな生き物だろう 口をついてでたわたしの「言葉」には「悪意」はなかった すーっとでてきた綺麗な言葉だったはずなのに あの人の胸のまえでその「言葉」はたちどまり その辺りにうごめいていた なにやらヘンテコリンな生き物を まといつけてしまったらしい・・・・ おい・おい・・・天ぷらの衣じゃぁないんだぞぉ〜!! おもうんだけど・・・・ 相手が投げかけた「言葉」を素直に受けるには その人の心が 素直じゃないといけないんじゃぁないかしら もしも、もしも その相手の心がねじ曲がってうけいれる器だったとしたら どんな「言葉」をおくろうと そういうかたちにしか受け取ってはもらえないんだ 「言葉」に絹の衣をかけて 煌めく宝石でも飾り付け しずしずとさしだしたなら あなたはどんな顔をするのだろう 普通に生きていくことが なにより大切でかけがえのないものであるのか あなたに教えてあげたくても どんな「言葉」で伝えればいいのか いまのわたしには思い浮かばない 「言葉」の中に棲むなにやらヘンテコリンなやつよ わたしはこの「言葉」をあの人に ストレートに伝えたいんだから どうか邪魔をしないでくれ そうしなければ あの人は とんでもない場所へ どんどん離れていっちゃうじゃぁないか どうか邪魔をしないでおくれ あの人はわたしにとって かけがえのない大事な存在なんだから そのことを伝えるときだけは どうか邪魔をしないでいてほしい
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