ひげのお兄さんの日記

2004年04月22日(木) 悟り

昨年から、仕事の合間をみては武道の研究をしてるんですが、
最近、スポーツ界のいくつかの競技で、古武道の動きを
取り入れている事から、何冊かの書籍も出てて、私と基本的な
方向性を同じにしている武道家数名の本を年明けからほぼ
読みきりました。(私より遥か先にいる武道界の先輩の本です)
昔なら伝書等で書き記し、どうしても表現できない部分を
口伝で伝えてきた極意があるわけですが、その口伝をさらに
超えて、経験的にセンスで感じ取るような「悟り」の部分が
古武道においては非常に難解なんですね。
特に明治以降の西洋スポーツを代表とする様な身体の動きが
しっかりと身に染み付いてますから余計に難しいいんです。
ただ、明治以前では、ビジュアル的にも経験としても現象としても
例えて説明する事、それを理解する事が出来なかったものが、
現代の社会に存在する現象や情報・知識で理解しやすいという
部分があって、ここ数日、私の中の、古武道についての難解な
部分が、突然ひらめいてジグソー・パズルが進むのと同じように
見えてきたんです。なんだか嬉しくてもう。
しかし、あくまでも理屈として見えたという事なので、それを
出来るようにしなければ武道を志す者の立場としては意味がない。
これからが大変なんです。
この洗練されていく社会の中で、古の動きをマスタ−する難しさと
さらに、たとえマスターできても、それを「今を生きる」という中で
必要にあるものと、うまく両立し、使い分ける難しさ。
大変な道のりですが頑張ってみたいですねえ。


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