ひげのお兄さんの日記

2005年05月02日(月) 専門性とプロ意識

アメリカからのメールで、むこうでも
尼崎の鉄道事故がトップ扱いで報道され
「90秒のために死のギャンブル」扱いの
論調が広まっているとか。
アメリカでもヨーロッパでも、日本のダイヤの
正確さはクレージー並みのものだとよく言われます。
あちらでは10分20分の遅れはざらで、
アメリカの鉄道なんて、大陸横断の一部優等列車
を除けばムチャクチャ。
線路なんかも肉眼で曲がっているのが分かるほどですが
真っ直ぐに敷けるので脱線しないんでしょう。
私は乗ったことは無いのですが、知り合いの話では
最低の乗り心地だそうです。
今回の事故をテレビで見ながら思うのは、
事故原因には利益追求・私鉄との競争とか、
行き過ぎの労務管理だとか、様々な事が言われており、
そのいくつかの要素が絡んだ複合的な原因によって
事故が起きたのでしょうが、アメリカなどの
ムチャクチャな線路の鉄道との比較で考えると、
大切なものを失ってきていると感じます。
鉄道マンの専門性とプロ意識、「鉄道屋」の誇り。
私がかつて勤めていた頃の先輩たちからは明らかに
感じてました。
あの鉄道魂が薄れた事が何よりの原因だと私は思います。
何故失われてきているのか、それをちゃんと考えておかなければ
いくら設備を良くしても、厳しい安全指導をしても
ヒューマン・エラーは無くならないと思います。
専門性とプロ意識、他の仕事においても大切な事だと思います。


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