バカ恋
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■ ハードコア ■


ベッドに入って、シュウの腕の中に埋もれて、

シュウの首筋に唇を運ぶ。

どんなモノにも変えがたい至福の瞬間。

此の侭、永遠に朝が来なければいいって本気で思う。

飽きる事も無く、

尽きる事も無く、

アタシ達は只ひたすらに互いの愛情を天秤に掛けて、

有り触れた愛の言葉を並べて、

闇雲に同じ行為を繰り返す。

呼吸の中で存在は増幅し、爪先から侵食していく。

絡まった足が窮屈そうで、些細な動きさえも侭成らない。

そして、全てが終わった其の時、

アタシ達はきっと、また生まれ変わるのだと思う。






身体を包む薄い膜が、一枚ずつ一枚ずつ、

毎晩のように剥がされて、

何時の日か、アタシは本当のアタシになるのかもしれない。

アタシでさえ知らないアタシに。








多分其れは錯覚です。

だって計れるモノではないのだから。

比べるモノではないのだから。

キミの全てでアタシを包んでくれれば、

アタシは其れでいい。




そして又、生まれ変わろう。





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