バカ恋 | back index next |
■ 春は未だか ■ 連日の日記更新。 珍しくね? 生まれ育った家が無くなると云うのは、 実に寂しいものです。 自分の使っていた部屋や、 家族で食事をしたテーブルや、 玄関や御風呂や、 庭の草花。 全て思い出が沢山詰まっているのです。 しかし、現実は厳しかった。 事業がうまくいかず、 廃業する事になった父は破産することになり、 実家は管財人の手に委ねられました。 あの歳で破産するのも相当堪えたと思います。 悔しくて、悲しくて、 其れでも如何する事も出来なくて、 私達は審判の日を待つしか無いのです。 弟が記念写真を撮ろうと言い出して、 家族全員が玄関の前に集まりました。 決して笑顔ではなかったけど、 もうこの家に集うことも無いけれど、 壱つの幕が閉じたような感じでした。 父と母は故郷を捨て、 私達夫婦と同居する事になり、 新しい人生のスタートを踏み出した訳なのですが、 |
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