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■ 巻きっぱなしの血圧計
台風が来よるらしい。
学生の記録を見てて 看護問題のネーミングの下手さに驚く。 アセスメントはそれなりに書けてるのに 問題は「車イス移動がスムーズにいかず 夜間頻尿であることからの睡眠障害」 って車イス移動にアプローチするのか 頻尿にアプローチするのか 不眠にアプローチするのか。
車イスがスムーズでも 夜間頻尿だったら患者はしんどい。 頻尿でなくても車イス移動が難しければ 患者の負担は大きい。 だから移動と頻尿と睡眠を 別々に考えたほうがいいんじゃないかと 色々言うんだけど なかなかうまく伝わらない。 言葉遊びしてるみたいで嫌になる。
誰が最初に看護過程を教えたんやと ボヤいてもしょうがない。 今ここで出来るだけのことをしないと この先の彼女たちはどうにも使えない。 実践は結構うまくやってるのに 看護計画にそれを書けないなんて。
ぼちぼち周りが見え出して 実習病院の看護のアラも見えだす。 昨日のカンファレンスでは 安楽を巡って意見の食い違いあり。 「術後回復室にいる患者に 自動血圧計のマンシェットを 巻きっぱなしにするかその都度外すか。」
学生は「拘束感につながるから安楽の面で 一晩中巻きっぱなしは良くない。」 臨床家は「巻いたり外したりする事も 患者にとっては煩わしい。 安楽も必要だけど 急性期の優先順位は安全」だという。 それで堂々巡り。
確かに安全の確保は大切なんだけど それで安楽が犠牲になるものでもなく 安全と安楽を天秤にかけること自体 何だか違うような気がする。 色んな意見が出るんだけど どれにも「患者の意見」がない。
患者が何人もいれば 1時間に一回膨らんで仕事をする 一晩巻きっぱなしのマンシェットを 気にならない人もいれば 嫌がる人もいるだろう。 でも、ここでの話は完全に 看護師がどう判断するかという視点。
良かれと思って測定の度に巻きなおしても 患者に煩わしいと思われたら それは有効なケアではない。 巻きっぱなしを嫌がる人がいれば 夜間1時間毎の測定という頻度では 外しておくというのがケアだと思う。
だからウダウダ話し合う前に 患者に聞けばいいんだと思う。 それで「なぜ巻きっぱなしなのか?」 「なぜ外してるのか?」という時に 患者の意向に添えていれば いいんじゃないかと思う。
ひとりよがりは嫌い。
2004年05月19日(水)
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