毒茄子
レガお君



 できない女

暑いのだけど、他所は水害。

高校教師と会わない休みは久しぶり。
という事で自分の部屋を片付ける。
引越しに備えてブーツやらコートやら
すぐに使わないものを荷造りする。
ついでに沢山あるCDも箱に詰めてしまう。
ダンボール2箱にぎっしりのCD・DVDって
奴が見たら呆れそうな・・・。
でも、私にとってのCDは
奴が大事にしてるボロいバッシュと同じで
履けない物を、何故か置いてある。

実家には私の荷物が山積みで
部屋をひとつ占領してる。
という事で親としては
出来た荷物はさっさと持ち出してほしい。
何かと理由をつけて「持って行ったら?」
と言われては突っぱねる。
だって、力仕事暑いもん。

見かねた父親が「手伝うから」
と言い出してプチ引越し第一弾。
ケチケチ引越しを心がけて
出来るだけ自家用車で荷物は運びたい。
という事で鍋やら食器やら洗剤やら
所帯道具を運び込む。

ついでに新居の和室に置いてある
箱の山を食器系・電気系・オモチャ系
に仕分けておく。
昨日と一昨日の行いで
私の家事能力の評価は大幅に下がった。
というか、元々低いのがバレた。
だからここらで一発
フットワークの軽さでやる気をアピール。

昨日の朝、奴の家のベランダに干したタオルを
私が自分で取り込んだのを見て
「今まで見た事がない光景を目にしたわ。
雨を呼ぶ気か?」と言った高校教師。
今までは寝る前にお風呂に入って
そこで使ったボディタオルを
私が干したら後は奴が翌日取り入れてた。
確かに私は干しっぱなしでお行儀は良くない。

が、何事も最初から過大な期待は禁物。
ちょっと何かをして
「当たり前のこと」と思われると
その積み重ねがイライラを産むけど
最初から「ヤバいなぁ」と思わせておいたら
後で「成長したなぁ」とか
「なかなかやるなぁ」と気分も良くなる訳で。
「ヤバいなぁ」が大きすぎると
今度は逃げられるわけで。

「彼氏の家事を引き受けるほど結婚は遠のく」
って雑誌には書いてあったりする。
世話を焼くとそれが当たり前になる。
結婚しなくても世話を焼いてもらえるなら
男としてはそれが一番楽なワケで。
だから、私はほとんど料理はしなかったし
洗濯はもちろん、奴の部屋の掃除もしない。
・・・しないというか、できなかった。

私にしたら、家具屋での値引き交渉とか
居住地区の行政サービスの情報収集とか
ちゃんとお役に立てることはあるんだけど。
高校教師曰く「俺の方が絶対家庭的」
との事で、家事能力全般については
認めざるを得ない。

「夫婦円満の秘訣は期待しすぎない事」
ってあちこちで目にする。
私は今、後々の事を考えて
「過大な期待を潰しておく」という
先取りのミッションを遂行中。
さすがに言い訳能力は抜群。

あと半月、奴に逃げられないようにしよう。

2004年07月18日(日)
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