Teenage 〜卒業〜。

胸いっぱいの希望を抱えて踏み出した一歩。
開いた扉の先には思ってもみなかった世界。

縋りついた期待は、脆くも崩れて。
大切な人はみんな、取り上げられて。
いつからか、信じる事は、愚かな事だと知った。

毎日が自分との葛藤で。
そんな日々の中、造りだした自分。
笑顔の下にあるのは、無表情なあたしの心。
自分でも分からなかった。
どーしたいのかも、どーしたらいいのかも。
学校なんて、大嫌いだった。
あんな所に、居場所なんていらなかった。
表面だらけの友達なんて、いらないと思った。
みんな大嫌いだった。
そんな自分も、大嫌いだった。

だけど、やっと。
そんな呪縛から解放される日がきた。

朝はいつもと変わらない様子で。
卒業する実感なんて、まるでなかった。

式が始まっても、何の感情も沸かない。
ただ一人、大好きだった先生からの祝電で、
やっと実感して、それから少し寂しくなった。

先生、あたし、先生の事、大好きだったよ。
ホントはね、今日、あの場所で見送って欲しかった。
それから、あの子と一緒に卒業したかった。

一番、見送って欲しかった先生がいなくて、
一緒に卒業したかった友達がいなくて、
あたしはどうして此処にいるんだろうなんて、
考えてみたりもしたけど。
今のあたしには、マキもいるし、ね。

涙なんて、出なかった。
のに。
会場出たら、ゆかりが、いて。
ずーっと学校来てなかったゆかり。
何だよ、もぉ。
式で泣かないで、ゆかり見て泣いちゃったよ。
あー、あたし、ちゃんと友達いたんだね。

うん、みんな、ありがとだよ。

『苦しかった事 悲しかった事
 この日の喜びに 全てを変えて』

大好きな友達から送られたメッセージ。
頑張ったで賞もくれたの(笑)
嬉しかったなぁ。

あたし、やっと、飛び出せる。
春からは自分の好きな道を進むんだ。
ただ、ただ自分を信じて。

『新しい翼 もう飛べるから』

此処から、飛び出そう。
2003年03月01日(土)

魔法がとけるまで。 / ちぃ。

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