「モラトリアム」とは本来「支払猶予」という 経済用語であったが、心理学者のエリクソンが 「自分とは何かを確立するまでの猶予期間」と定義した。
一般的に言えば、既に大人なのに「労働」を猶予されている 大学生や卒業しても定職を持たない「フリーター」などを 指すことが多い。
慶應義塾大学の小此木教授の著書「モラトリアム時代の人間」 によってこの精神分析理論を一般に広く浸透させたらしい。
現代社会では、職を持った大人でもモラトリアムな人々が 多数いる。ピーターパン症候群やシンデレラコンプレックス などに分類されている。
「今の自分は、本当の自分ではない。本当の自分は○○している 自分だ」といった心理構造を持つ人たちがそうだ。
弊害として登校拒否・退学・職を転々と変える、 躁鬱病・分裂症・誇大妄想を引き起こすなどのほか、 人格形成を否定してく行動をとる。
つまり、「現実を受け入れる」ことができない状態だ。
ここまで、モラトリアムのことを調べて感じたのだが、 わたくし、少なからず当てはまっておりました。
でも、「現実を受け入れる」ことと「将来はこうなりたい」 と願うことは両立するし、人間ある種のモラトリアムは 濃淡の差こそあれ持っていると思う。
ちなみにモラトリアムにならないための行動指針は以下の通り。 (あるサイトより抜粋) 1.いっぺんに全てを解決してしまう方策よりも、ひとつずつ 着実にできる方策をたて、それを確実にやりとげる。 2.将来は今の連続、積み重ねと理解し、今できることは何かと考える 3.完璧な人間はいないという前提で、人に接する。 4.あれこれ考えたり理由付けをするよりは、フィーリング・感じたこと を大事にする。 5.自分の持ち味を常に意識して、発揮するように勤める
これって、最近自分が考えていたことと驚くほど近い指摘だった のだ。そして決して「モラトリアムにならないための指針」だけでなく 十分座右の銘として堪えうるものと思った。
日本全体がモラトリアムな状態ともいえよう。 「景気が悪い」「デフレだ」という状況のもとで それらが解決すれば、自分の状況も解決してしまうような他力本願 な考えが充満しているようだ。特に経済関係の書籍や各種団体の政策 要望などをみているとそう感じる。
現状、つまり今の自分のあり方は、自分の選択であって 運の良し悪しでも、他人のせいでもなく、必然の結果であることを まず受け止めなければ。
それから、この経済状況や社会状況は異常でうまくいかないのが 普通だ、と考えるのではなく、この状況は普通でありこの環境で どう生きていくのか、適応していくのかを考えるべきなのだ。
とにかく、月曜日から仕事復帰である。 自分を見失わないようにして行こう!
難しいこと考えたら疲れたので 本日の日記はこれにてオシマイ!
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