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砂糖
2002年07月24日(水)
ひどく暑い日は
体ごと溶けてしまって
わたしは
白い砂糖になってしまうのではないかと
そんな風に思っていた時期があった。
高校生のころ。
日の照りつける坂道を
自転車を押して登りながら,
砂糖になってしまうのも
案外心地良いのではないかと思っていた。
ハンドルに力無くかけた腕が
しばしばつまずく足が
茹っている頭が
さらさらと白い砂糖になって
地面に小さな砂漠を作る。
残された
服と 自転車。
心地よい妄想の中で
暑さで頭が腐ったのかと
そんな風にも思っていた。
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