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 『死刑執行人の苦悩』  
 2002年11月14日(木)
 
『死刑執行人の苦悩』という本を買いました。
生命倫理の講義で紹介された本なのですが,
レポートのテーマが死刑制度についてだったり
内容にも少し興味があったので,
本屋でバイトをしている友人に買ってきてもらいました。

まだ少ししか読んでいませんが,
今まで知らなかった死刑執行人の苦悩
(題名そのままですが)
に触れて何とも言えない気分です。

刑務官を目指した殆どの若者は
罪を犯して服役する受刑者の矯正教育,
真の人間性を回復させ社会復帰させる
という仕事に情熱を燃やしてその仕事を選んだそうです。

でも。
矯正,社会復帰と対極にある死刑。
その執行を為すのもまた刑務官の仕事で…。
目隠しをし,首に縄をかけ,足を縛って。
ハンドルを引く。

受刑者に死刑を言い渡す所長は
執行命令書を受け取った日から
睡眠薬に頼らなければ眠れないそうです。
食事も味がせず,喉を通らず。

実際に死刑を執行する刑務官には
その当日まで誰が死刑執行に当たれ,と
言われないのだそうです。
前日以前に言うと,当日休むから。

死刑が執行されたあとは
その刑務官は死刑執行手当を貰って
その日の仕事は終わりらしいですが,
家に帰る気にもならず,
貰ったそのお金も持っていたくないとかで
泥酔するまでお酒を飲む刑務官も少なくないとか。


まだ,最初の30ページほど。
読み終えたときに
わたしは何を思うのだろう?


+++

笑って
笑って
笑ってほしいよ
ぎこちなくわたしは生きる
正しい 正しいものなど
見つからなくて してあげられない…

    (『人形』/天野月子)

+++


死刑を執行したある刑務官の言葉が
酷く悲しい。



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