死して思う - 2002年03月23日(土) 死んだ時初めてその人の大きさが分かる そして周りのその人への思いが分かる そう思う 伯父が死んだ 2年前のことだが その時の葬式の様子は酷いものだった 伯父は働くことをせず 酒とタバコと薬で体を壊し 倒れ、そして入院し そのまま家に戻ってくることは無かった 伯父は自分にとって 一番頼れる存在であったし 周りに居ることで本当に安心できる人だった そして絶対に人を傷つけたりしない とても優しい人だった しかしそんな伯父に対して 周りの態度は死んだ途端一変した いや違うかもしれない 死んだことをいいことに 今までの思いを吐き出したのかもしれない 働かなかったことを笑い、馬鹿にし 体を壊して死んだことを蔑んだ 確かに働かないことは褒められるものではない そして祖母が養っていたということも でも思う あなた達に対して迷惑を掛けたのか そんなことを言う資格がどこにあるのか、と 自分に自信が無ければ 人は自分よりも立場が弱いもの 貧しいもの、罪を犯したもの 「普通」というレールに乗っていないもの そんな人たちを馬鹿にし蔑み 自分はそれよりも上だと思い満足していく そのことが何の意味も持たないと知りながらも 人は死ぬことでその存在は失われる そしてその人の本当の部分だけが 大切な人たちの心に刻まれていくのだろう 誰にでも素晴らしいと言われるような生き方は出来ないだろう ただ傍にいる人に大切な人だったと言われるような生き方 そんな生き方がいい そう思う ...
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寂しがりやな豚ちゃんたちの旅跡 |