○プラシーヴォ○
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どうしてだか 今日は酒飲みだ
家でパソコンを眺めながら もうビールは4本目
酔うと私は素直になる
言いたいことを 考えずに言う
3年前 ハム男の前の彼と付き合うきっかけになったのも 飲み会だった
生まれてはじめて 日本酒を飲んだ
「上善水如」
なんでこんなに飲みやすいの?
気がつけば
小さいボトルを5本空けていた
トイレをしばし占拠して 友達に無理やり連れ出され
外に出たところで 前彼にしがみついていた
友達いわく
「あんなに可愛い仕草をするがちゃ子を 初めて見た」
とか
生まれたてのサルの子のように 前彼にギウとしがみつき
「お茶飲む? 気分悪い?」
と問う前彼&友人たちに
「うん…うん…」
と松浦あややも驚きの かわいらしい表情で 頷いたり首を横に振ったりしていたらしい
まあ、私は 顔のつくりが
東ちづる
なので
可愛いにも限度があるんだけど
今も 無性にハム男の声が聞きたくなって 電話をした
かけてから 何の用事も無いことに 少しびびった
声は聞きたい
でも
出ないで欲しい
出てくれても 何の用事も無いから 何の話もできないよ
期待を裏切り、 3コール目でハム男が出た
「…がちゃ子? なんか元気ないやん、どうしたの?
っていうか、声が変やで 風邪ひいたんちゃうか??」
モシモシ?
って言っただけで ハム男が心配そうな返事をくれた
火曜日に、仕事が終わってから 行くからね、って
言っただけで
「そっか、オッケー じゃあ、仕事頑張ってな」
あっさり電話を切ろうとするハム男
「私と喋りたくないの? なんですぐ切ろうとするの?」
「え?違うよ! 今な、ニュースでサッカーの情報が 出てたからな…」
違うことないやん サッカー見たいから 私の電話を切りたいんやろ
「あれ?もしもし?もしもし?」
私ももしもしって言ってるのに ハム男が一生懸命聞き返す
こうなるともうダメ
ハム男の家は死ぬほど電波が悪くて 携帯はいつも圏外に近い状態
そうっと電話を切る
胸をしめつけられたい
恋を、したい
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