○プラシーヴォ○
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京都の鈴虫寺に行ってきた
寺へと通じる階段の入り口に
『ここに並んでおられる方で 30分程度待ちです』
ひえー! 大人気なんやねえ
さすがに平日の早朝とあって 人が少ない
お金を払って 広い座敷に通される
ジャパネットたかたのような 淀みない饒舌な お坊様の説明で
お祈りの仕方をレクチャーされる
お守りを手で挟んで 草鞋を履いたお地蔵さまに お願いをする
忍君ともう一度会えますように
・・・
お地蔵様! やっぱ今の無し!!!
料理が出来て スポーツをしている、私に合う 私を愛してくれる 男性とあわせて下さい
お願いします お願いします
でも、帰りは ハム男の家に帰る
お地蔵様が 私の願いをきいてくれたら ハム男とは会えなくなるんだなあと
ハム男の横顔を見つめる
「ハム男、料理作るの好き?」
「好きじゃないから がちゃ子に作ってもらってるんやんかあ」
そうですかいな
朝、ハム男が出勤するときに まだ寝ている私の頭を撫でてくれたり キスをしてくれたのだけど 最近無くなった
外に歩いている時 手も繋いでくれなくなった
セックスの時も 私にちっとも触ってくれず
「わたしはフェラチオ機能付きのダッチワイフかよ」
と毎回思う
私の同僚の子は 鈴虫寺に行って一ヶ月後に
『グループで遊んだことあるけど 電話番号も住んでるとこも知らない男性』
と
道でばったり出会ったそうだ
それからお付き合いが始まって
今月、結婚をする
お地蔵様
お願いいたします
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