ずっと、ずっと、自分だけの想いをあたためているなら幸せ。
私の中の、私の中だけの彼は、いつも優しいから。
心が乱れるのは、他人と比べるから。
彼女の存在を知れば知るほど、悲しくなる。
彼女の心の中の彼への想いが あまりに大きくて、
彼女がかわいそうになる。
かわいそう?
なんて不遜な言葉。
でも、彼女は不幸だ。
彼への思いに溺れて、もがいて苦しんでいる。
彼女の中で、彼は一人の「男」で、
だからよけいに苦しいんだろう。
少し離れた場所で、見ている私。
自分を見失わずに済んだだけ、彼女より幸せかもしれない。
私の中で、彼はひとりの人間で、
存在そのものに支えられているのだから。
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