2018年06月30日(土) |
黄金夜会 〜尾崎紅葉『金色夜叉』による〜 橋本治 |
橋本治 2018 読売新聞朝刊連載小説
STORY: 父を亡くし、友人一家に引き取られた貫一。その家の一人娘の美也は、貫一との婚約までしていたが、別の男と結婚が決まる。貫一はショックから家を飛び出し…。
感想: 尾崎紅葉の『金色夜叉』をモチーフに、現代版にアレンジした作品。
実のところ、名作をほとんど読んだことのない私。もちろん『金色夜叉』も題名と熱海に銅像があることぐらいしか知らずに読んだので、果たして原作と同じような結末を迎えたのかがよくわからないが、結末はちょっと衝撃的であった。
現代版なので、時代の流れも現代がモチーフになっており、そのあたりもなかなか面白かった。
特に貫一が美也の家を身一つで飛び出し、海に携帯電話も投げ捨てて連絡手段もなく、一人で生きていくことを決め、毎日を過ごすあたりが、非常に面白く、どんな展開になっていくのか目が離せなかった。
原作の方も読んだら面白いのかな? いつか読む機会があったら読んでみたいとは思うけれど、今の読書環境ではなかなか難しいかも。
毎朝楽しみな小説が終わってしまい、残念な気持ち。次の浅田次郎の小説は時代小説。浅田次郎はキライではないのだが、時代小説が受け付けないため、1日目を読んで挫折…。夕刊小説も挫折してしまったので、しばらく新聞小説とは縁がなくなりそう…。
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