いやあ、窪塚君、いい!
『GO』は在日韓国人の高校生が主人公で、現代社会が抱える人種や国家、イデオロギーの問題を考える… なんて、そんなうじゃうじゃした理屈を、かっとばして、有無を言わさずとにかく、面白い! って、思わされちゃったんだけど、 窪塚洋介の存在感だよねえ。
へそまがりの私だけど、認めないわけにはいかないだろうなあ。その将来性。 今、活躍しているどの俳優さんにもない、スケールの大きさ、比類のない個性、圧倒的な魅力がある。 それは演技の「うまさ」とはまた違うものみたい。
全然違う話になっちゃうけど、いつか、宮沢りえが激やせしたり、自殺未遂があったり、マスコミの餌食になっていたときに、バッシング記事にこんなのがあった。 「いままで宮沢りえがもてはやされていたのははじけるような魅力があったからで、演技力があったからじゃない。」
でもさ、これって悪いことじゃないって思うの。 技巧的だけど、まったく魅力がない人と、 技術はないけどなぜか目を離せない人、 演技者として、どっちがいいかって、私は後者だと思うな。 そういう人って、華があるっていうよね。 窪塚洋介という人には、すっごい華がある。 『GO』の窪塚洋介と言うより、むしろ、窪塚洋介の『GO』だった。
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