私の卓球好きは今の学校でも広く知れ渡ってきて、いろんな先生が挑戦してきました。 なかでも、小学校で体育を教えている荒川先生は、なんとしても私に勝とうと盛んに挑戦してくるので、放課後は卓球対決です。
小学校のオープンスペースに1代卓球台があります。 そこで勝負です。 中学校から13年の卓球歴のある私に対して、荒川先生はまったくの初心者。 卓球というスポーツは、基礎が大切で、フォームが固まらないと試合にならないというところがあります。 だから、初心者と経験者ではその力は雲泥の差、と、なるのがふつうなのですが、荒川先生は違った。
飲み込みがめちゃくちゃ早い! 目をみはるほどです。 一度やったミスは繰り返さない。 相手のサーブを見るとか、ボールをしっかり見ることができる。 そして、運動神経がめちゃくちゃいい! 信じられないフットワークをしている。 そのフットワークですら、身につけるのに何年もかかるはずのものなのに、教えられなくてもちゃんとできてしまう。 私は舌を巻くばかりです。
運動神経がいい人っているもんだなあ。 こんな運動神経がいい人が、本気で卓球をやったら、私なんかすぐに抜かされてしまうんだろうなあ。
人には生まれながらの能力に、差がある、と、いうのは否めない事実でしょう。 幼稚園の園児ですら、よーいどん、で走ったときに歴然と差がある。 誰に教えられなくても漢字を読める子もいれば、何度も繰り返して覚える子もいる。
でも、生まれながらの能力がその人の人生を決定するとはまったく思いません。 その人が生きていく過程で、どのようにその能力が伸ばされていくか、ということが、とても重要な要素になってきます。
私個人のことを言うと、私の運動能力って、ほんとうにお粗末なものです。 だけど、とにかく、卓球が好きだったから、よく練習をした。 そして、卓球をやめなかった。
こんな言葉を思い出します。 「一つの世界で一番になりたかったら、とにかく10年続けたらいい。 10年続けたら、まわりにいた競争相手の8割はやめているから」
牛の歩みを続けること、これが私の一番の才能です。
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