生徒を手の上に乗せて、思い通りに転がしたい、というのは教師誰もが思うところだと思うのだけれど、でも、
がーがー怒鳴り散らして、とにかく生徒を威圧して、発言させないようにして、自分の思い通りに動かすことには、まったく意味がない。
生徒をその気にさせて、無理やりではなくて、自発的に「知りたい」「やりたい」と思って、教師のねらうところにもっていければ最高ということです。
とはいえ、未熟なもんでなかなかそんな授業はできねーだ。
それは、選択授業のことでした。 検定対策ということで、どんどん自分で問題集をやっていくっていう感じの授業なんです。 でもおしゃべりがとまんないんだ、これが。 私にもどんどんおしゃべりもちかけてきてさ。 なだめたりすかしたり、どなったり。
A子「なんか、にゅーすで北朝鮮の女の人がたくさん応援にきてるのみたー。」 B子「あー、わたしもみたみた。 泣いてなかった?」 A子「うん。泣いてた泣いてた」 B子「なんか先生に似た人がいた気がする」 A子「せんせー。なんか、あの女の人たちの中に、先生いたでしょ」
おーい。ちゃんと勉強してくれよー。 そんな話、授業に関係ないだろー。と、思いつつ。
「なに言ってんだー。 まあ、あの中にいてもおかしくはない美人っぷりだとは思うけどね」
どっ。 「えー!」「まじでー!」 と、その一時間で一番クラスがひとつにまとまった瞬間でした。
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