きよこの日記

2004年03月25日(木) 内田百�痢愽患官狄鑄�』

中沢先生レコメンドの一冊。
「きよこ先生は、小説にストーリーは必要だと思いますか?
私も昔は文体だとか、構造だとか、ストーリーが複雑で込み入ったものが好きだったのですが、百�里諒絃呂鯑匹鵑任い襪函△修鵑覆里呂匹Δ任發いい�なあ、というように思うようになってきたんですよ」

読んでなるほど。

随筆と小説のあいのこみたいなものとはいえ、突然に始まり、何の脈絡もなく「え、ここで終わるの?」みたいな終わりかた。

だけど、すごく可笑しい。

たとえて言うならば、ひげを蓄えた気難しそうな初老の紳士が真顔で冗談を言うような、そんな文章です。

バスの中で読んでて思わずプププってふきだしちゃった。

「先生僕は随分勉強している積りなんですけれど、文法の規則でも単語でも、覚える先から、みんな忘れてしまうのです」
「僕達もそうです」と賛成した者があった。
「覚えたことは忘れまいとする下司張った根性がいけないのだ。ただ覚えさえすればいい。忘れるほうは努力しなくても、自然に忘れる。
忘れることを恐れたら、何も覚えられやしない、第一、我我がもし忘れる事をしなくても、生まれてからの事をみんな覚えていたら、とっくの昔に気違いになってしまっている」
「先生」とまた他の学生が起ち上がった。
百鬼園氏は、別にうるさそうな顔もしないで、相手になっている。
「先生、参考書には、どんなものが宜しいでしょうか」
「参考書には色色あるさ。
今までにも、もう幾度か話した事だけれど、要するに参考書などに頼る必要はない。
又読んでも役に立たない。
語学の初歩は強迫に限る。強迫する役目は僕が引き受けている。相手は君等だ。
参考書は脅かさないから、駄目だ」


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