2年間の隠遁生活を送っていた。 まったく自分のことを知らない場所で、違う人になったような気持ちですごしてきた。 そして、ちょっと違う自分になって戻ってきた。 新しい仕事、今まで住んだことのない街。
共通の知り合いが多すぎるから、ほっといてもまたつながりができてしまうのはわかりきっているけど、せめてあの人にあんまり近づきすぎないようにしてみた。 2年間が経っても、まだちゃんとふっきれていないんだよなあ。 どこかでばったり会った時に、無視するでもなく、大学時代に仲のいい友達だったように自然な会話ができたらいいのに…そんな自信はとても持てない。
私のこと、あの人のこと、何をどうやって話せばいいのか、その時を想像しては途方に暮れていたけれど、その時は思いがけずに突然やってきた。
以前の知り合いに人数合わせで頼まれて出た試合。 あの人は忙しいし、出るわけがないと高をくくっていたけれど、…いたんだなあ。 プログラムで、あの人の名前を見つけて、すごく複雑な気分だった。 だって何を話していいのか全然わからないままだし、卓球もすごく下手になっているし、何より太っちゃって恥ずかしくて顔を見れないって思った。
狭い体育館だから、お互いの存在はすぐにわかった。 だけど、話しかけなかった。お互いに試合があるからって口実で。 ああ、もっと私がきれいになっていたら、もっと魅力的になっていたら、少しはあの人を後悔させたり、心ときめかさせたりすることができただろうになあ。 話しかけて、素知らぬふりで昔話や近況報告することだって出来ちゃうかもしれないのにさ。
今日の邂逅の不首尾をなからあきらめかけたころ、信じられないことが起きた。 「さよちゃん、久し振りだね」
あの人のほうから話しかけてきた!!!! 憎らしいほど自然な雰囲気で。 私は・・・・ �ゝ廚靴屬蠅鵬颪辰人�達のように話をした �¬技襪鬚靴得覆鯲�った �C僂困�しくて顔も見れずにもじもじした
私は、 「あらあら、ひさしぶり!どうもどうも。 元気そうで何よりだね。立ち話もなんだから、まあ座ってくださいな」 って、まったく久しぶりに会った友達との社交的な会話そのものだった。 びっくりするほどだった。 嬉しかった。 話しかけてもらえて、気まずさを取り払ってもらえて、友達の空気を作ってもらえて、すごく嬉しかった。
「今、なにしてるの?」 「え、言語聴覚士」 「教師は辞めちゃったの?」 「うん」 「つらくなっちゃったの?」 「うん。つらくなっちゃった。もういいや。って」
共通の知り合いから、そんな話はとっくのとおに聞いて知っているだろうにね。 忌憚なく聞いてくるんだよね。 でも、おかげで、まったく音信不通だった気まずさがなくなった。 病院で、仕事上でばったり出会ったりすることがあっても気まずい思いをせずにすむね。
でも、期待しちゃだめだし、もとにもどってもダメだっていうのはよく肝に命じておこう。 あの人には家庭がある。 7月には2人目の子供が生まれるという。
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