くまま 読みの日記
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2005年04月22日(金) 空手2回目

何気に、行きたくなさそうな雰囲気はつかんでいたので、「頑張らなくていいから、楽しんでおいでね」と言ったが、「空手着を着ていきたくない」というので、理由を聞くと、「苦しいから」というので、苦しくないように結んでみるけど、あんまりゆるいとズボンが下りて来ちゃうから、もしも苦しかったら、ママか先生に言うんだよ」と言うと、うんと言ったが、それ以上、抵抗の理由を見つけられなかったらしく、車に乗ったら「眠い」と言ったけど、それくらいの行きたくない表現しか思いつかなかったらしい。
可哀相に。
とうとう、「行きたくない」とは言えないまま、道場へ。

「一番後ろでやりたい」と言っていたが、心配しなくても、白帯は1番後ろですから^^;
でも後ろで、という理由は、母が後ろで見てるから、母の近くに居たい、という意味だったらしい。


今日は火曜日のちょっとやさしい先生じゃなくて、金曜日のガッツリ怖げな先生。
すごく優しいんだけどね、甘くはない。
デッカイよく通る声が怖そうに感じるのかな。

練習が始まると、一番後ろへ並ばされたが、空神は号泣。
「泣くな! 女の子だって、もっと小さい子だって(同一人物でもあるが;)頑張ってるんだぞ!」
と励まされるが、泣く泣く。
「さびしい」を連呼して、振り返る。
胴着を直すのに後ろを向くが、その度に母を見ると号泣になってしまうので、
「泣いちゃうから、今日はみんな、前向いたまま直していいから!」

が、泣く泣くも、一応はまねてやっている。

「じゃー、今日は、新しい子が来たから、ひとつ、好きなことやっていいから! 何がいいかー、相撲でも、なんでもいいぞー!」

いろんな声があがるが、先生が空神に「相撲とかやろう、やりたいだろ?」と言うと、空神はブンブンと頭を振って泣きながら「やりたくない」
「やりたくないかー」先生も笑ってしまった。

基礎の間、泣きつづけ、並んで移動稽古になったとき、見本に先生が立つ為、空神に黒帯のおおきな大輝くんを、空神につけてくれる。

空神は号泣しつつ「さびしい」と言いつづけ、大輝くんが「さびしいかー」と言えば、「すごくさびしい」と言う。
が、大輝君、すごく困ったように、「すごくさびしいかー」と言ったが、負けずに「さびしくないよー。お母さん、そこにいるじゃないか。みんなもいるから」と言ってくれた。
すると空神、泣きつづけていたが、今度は「早く帰りたい」を連発;
それには大輝くん、「頑張れ頑張れ、もうすぐだよ、後1時間くらいだから!」
・・・1時間ね ^^;
大きな大会が近くて、少年部のホープらしい大輝君。
1番練習したいだろうに、本当にどうもありがとう。
空神も大輝君みたいに、優しい子になってね。

それが終わると、黒帯さんたちが構えたマットみたいなガードに打ち込む練習。
どうやらこれがお楽しみ種目らしい。

組手のように相手が打ち込んでくるわけでないので、どうやら白帯でもやらせてもらえるらしい。

いよいよ空神の番になると、それまでメソメソしていたのが、拳を打ち込む打ち込む。それの早いこと。
上のクラスの子達のを、よく見てたんだね。
ダダダダッと拳をだして、蹴りを出す。
蹴りの型はなってないけど、すっごく上手だったよ!
終わった時、空神に先生が「強いじゃないか!」と言ってくれたら、空神、チャッと親指を立てた・・・・;
あのな〜〜〜〜〜っ 今まで泣いてたくせに、恥ずかしすぎるぞっっっ

白帯で終りなので、先生が色帯にプロテクター(拳やスネをガードするサポーター)を着けておくように言うと、空神も立ち上がろうとして、隣りの子に止められていて、それを見ていた先生も着けなくていいんだと言いに言ってくれた。
すると空神は先生に、「どうして空神達は着けなくていいの?」と聞いていた。
お〜〜〜〜〜っ 進歩じゃんっ

打ち込みの練習で気分がほぐれたかな。
さすが先生、ツボをえてるなぁ!

その後、色帯さんたちの組手(白帯はできない)をよく見ていた。
最後の基本もやって、雑巾がけは早い早い!
みんな抜かしにかかったところで、お兄ちゃんたちにはさまれてつぶれてたけど(笑)

最後の基本をやってるとき、先生が「はじめはあんなもんですよ。帰ったら、泣いたこととかは何も言わなくていいですから、最後までみんなとよく頑張ったって、いっぱい誉めてやってください! そうやってるうちに、ドンドン楽しくなってきますから」といってくれた。
もちろん、できたことをいっぱい誉めてそうするつもりだったけど、先生もそうするのがいいと思ってくれてることが、とても嬉しかったし、ああ、ここにしてよかった、任せて大丈夫だ、と思った。

雑巾がけが終わると、空神が飛びついてきた。
みんな強くなりたい空手少年だもんね。
うち的ベタベタスキンシップはちょっとビックリ??
先生も急に元気になった空神に「お?」と見入って笑っていた。
これじゃあ、甘えんぼだと思われたかもね〜

でも、空手をやらせたとこで、母にとても良かったとこがある。

恵神が生まれて以来、なぜか、できるでしょ? 的なことができないとイライラしたり、キツク言ってしまったりしていた母。
かわいそうだし、そうしなくてもいいと思ってるのに、どうしても寛容になれなかった母だけど、空手の道場で頑張ってる小さな空神を見ていて、空神を久しぶりに「まだ小さい」と精神的にも受け止めてあげられるようになったみたい。

小学生や中学生に混ざって泣きながら頑張ってる空神は、ほんとに小さくて小さくて、泣きながらさびしさやあの緊張に耐えている空神は、本当に健気で、誇らしい。
「さびしい」という表現しかできなかった空神だけど、あの統一された厳正な雰囲気の中に、何も分からない一人が入っていった恥ずかしさや、緊張や、不安や恐怖を、表現できないだけに、いかにか辛いだろうと、それらを受け止めてあげたら、もう、甘えるだけ甘えさせてあげたいんだ。

でも、家に帰ったとたんに、「あ〜、空手楽しかった!」と言った。
最後まで頑張れた自信や、終わった安心感かな。
本当に楽しくなるまで、一緒にがんばろうね!


ところで、パパはすぐ「泣かないんだよ」とか「今日泣かなかったら、ご褒美買ってやる」とか言いそうなので、空手で「泣く」ことに触れてほしくないと思った母は、父には泣いた話は、後日、笑い種になるまで言わないことにきめた。

・・・が、翌日、「泣いた」ではなく、「ちょっとへこんでた」にして、親指を立てた話をしたら、「知ってるぜ、泣いたんだろ。ちょっと泣いちゃったけどって自分で言ってた」と、パパが言った。
そこで先生に言われたように話をしたので、パパもきっと泣いたことに今後触れないようにするだろう。
でも、パパも空神の前で、「でも泣いたんだろ?」とか冷やかしたりもしなかったので、パパがそれを知ってるとは、まさか思わなかった。
パパも偉いじゃんっ


ところで、待ってる恵神も大変です^^;


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