大きな木目の化粧台の鏡と目が合って あなたは 大きく「はぁ〜」と肩を落とした 別れ話のせいかしら 思いの外疲れた顔だったから 年老いて自己イメージと違ったからかしら あなたは もう一度確認するようにきっちり鏡に向き合って 「はぁー」 鏡を覗きたくないのは一緒なのね ちょっと嬉しくなった ちょっとだけ救われた気がした 鏡の中の自分でさえも目を合わせたくない 全て居のままに動く人形でも 実際に存在しない鏡の私でも