虚無 虚無 虚無 肩書きってやっぱり肩がこっちゃうんだ。それぞれ歩くべき道が有るだろうしたれかが其れを阻むことは出来やしない。『わたしと小鳥とすずと』わたしが両手をひろげても、お空はちっともとべないが、とべる小鳥はわたしのように、地面(ジベタ)をはやくは走れない。わたしがからだをゆすっても、きれいな音はでないけど、あの鳴るすずはわたしのようにたくさんのうたは知らないよ。すずと、小鳥と、それからわたし、みんなちがって、みんないい。「金子みすゞ童話集より」