The color of empty sky
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2007年01月10日(水) 君のいた誕生日

この街は昔から好きだった。
飲み屋とチンピラが多くて、ちょっと田舎臭くて。
君の生まれ育った街だからかも知れないし、縁あって私が今働く街だからかもしれないし。


一軒のバーがあった。
沢山の洋酒に囲まれた上品なマスターのいる、薄暗い小さなバー。
年末年始も休まず営業しており、行く当てのない私たちはそこに流れ着き落ち着いた。
カウンターの上に落ちるスポットライトが、グラスをきらきらと照らす。
舌先を痺れさせながら舐める、まん丸の氷の浮かぶ薄緑色の美しい液体はアブサン。

綺麗な緑だね。
と、その後の言葉の続かないくらいに、ふたりで、私の手の中のグラスの氷の溶ける様を眺めていた。


みかみ |MAIL

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