今年の夏休み、いったい、いつ宿題をするのかとやきもきしていた私は、なにかと息子と物言いになってしまうことがよくありました。小学校4年生ともなると、その量は確実に昨年より多く、こんなにできるのかしら?と心配していた私でしたが、簡単なドリル系はすぐにこなしてしまい、自由研究や読書感想文などはギリギリまでやらない始末。なんとか読書感想文を仕上げたのが一週間前でした。息子にとって、自由研究はたいした課題ではないと判断しているのか、粘土でつくったゲームキャラクター「カービィ」のフィギュアに色をつけそれで十分だと思っていたようです。勿論それでもいいのでしょうが、やっぱり親としてみたら、確かに出来は良かったけど、4年生にもなって小さな粘土細工一つ???と思ってしまうじゃないですか。 夏期スクールが終わってしまい、いよいよ店でおとなしく待っていなくてはいけない日々があり、本を読んだりしていた息子は、空いているパソコンで、インターネットでのゲームを始めたりしていたんです。世界中の人とバックギャモンだとかハーツというゲームをしているそうで、勝った負けたと楽しんでおりました。しかし、ゲームですから長くは続きません。とうとう手持ち無沙汰になってしまった様子。そんな息子を見て、
「じゃあ、ママのお仕事でもやってみる?」 と尋ねてみると、目を輝かせて、 「え?パソコンの仕事?やるやるー。」 と息子の返事。
パソコン画面から仕事用のソフトを立ち上げるところから始まりました。 IDとパスワードを入力するとか、金額を入れて伝票を打ち出すとか何もかもが初めての作業。新規のお客様を登録するには文字入力をしなくてはいけなくて、ローマ字入力を指示すると、今まさに学校でローマ字を習い始めたところだとのことで、母音を数えたり、販売手数料の計算に、掛け算や分母が出てきて、これまた算数でやっているところだとワクワク&真剣な面持ちで一生懸命作業しました。出てきた伝票を見て、日付の間違えを発見し、くやしそうに修正するところもも覚えて、ようやく終了。6枚の伝票とそれに関わるすべての作業を終えました。1時間ぐらい頑張ったのかな?初めてにして、ここまで出来たのは私にも予想以上です。 そうだこれだ!と、息子に今回の体験を自由研究で発表することをアドバイスし、紙芝居形式で優しい感じのREPORTを書かせたんです。下案を作ってあげたものの、息子は息子流にアレンジしたものがあまりにはしょった出来だったので、怒鳴りつけてしまいました。泣きながら一部直した息子でした。私にしたら、より良いものを作らせてあげることが、息子の為だと思っていたのですが・・・・
2学期初日は、宿題を提出するのが定例。この日は防災の日でもあり、保護者が子供を引き取る訓練をするのが恒例です。久しぶりに集まった仲良しで子供と合同ランチもお決まりの行事。そこで私ははっとすることを聞いたんです。それは、クラスでちょっと鼻持ちならないと噂される生徒が、とても立派な自由研究を提出したそうで、『お高くとまっちゃって』とか、『絶対親がやってるんだよ』とか、とくかく賞賛するどころかボロクソ(^^;)な評価・・・・実際のところはわかりませんが、相応な課題以上のものをやった、と吹聴、自慢することが子供たちにとって一番嫌われものになっていることがとても良く伝わってきました。 帰宅して、むすこの翌日の準備を見ていると、なにやら見覚えのある紙があるではないですか。取り出すと例の「ぼくの初仕事」の作品です。びっくりして出し忘れてしまったのかと聞くと、口をへの字に曲げてダンマリ君。執拗に問い詰めると、作成時、私があまりに怒ったので楽しかった思い出が哀しくなって出すのが嫌になったのと、友達から格好つけて、と言われるのが嫌だったから、とのこと。 考えさせられちゃいました・・・・・ 私が怒ったことがそんなに傷ついてしまったなんて思わなかったので、本当は謝りたいのですが、私も大人気ないですね・・・まだ何も言ってません。これは今日、息子とのデート日でもあるので、楽しく過ごせるように謝る予定です。 でも目立つことが嫌だ、という息子の気持ち・・・・これはどうしてあげたらいいのだろう?私自身は目立ちたがり屋だったので、今更ながら小学校時代の自分がいかに疎まれていたかを実感します。4年は覚えていないけど、5年では立派なお人形さんを3人も作ったし、6年では自己流ですが、かなり手の込んだお花のいっぱい詰まった幌馬車を刺繍した洗濯機カバーを作って先生に絶賛されたことも。その時は自己満足でいっぱいだったけど、同級生からは陰口叩かれていたんだろうなぁ・・・(苦笑)。こんな母だから、息子にも強要してしまったのかもしれません。何でもやれば頑張れる子なのに、本人の実力が、実力として評価されていなく、不甲斐なさを感じてしまうんですよね・・・本人はなんとも思ってないのに。もどかしいと思うのは私のほうなんです。 聞けば、例の宿題は昨日提出したとか。息子が静かに言ってました。「一応(先生の机の上に)置いておいた」、という言い方で。 普通自分が頑張ったことは先生に見てみて、と言いたくなるものですが、私に言われて出したという様子。ギャングエイジと呼ばれるこの時期、ずっこけママには難しい子育てです。
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