海辺のカフカ 村上 春樹 著より
フルニエの流麗で気品のあるチェロに耳を傾けながら、青年は子どもの頃のことを思いだした。 毎日近所の河に行って魚や泥鰌を釣っていた頃のことを。 あの頃は何も考えなくてよかった、と彼は思った。 ただそのまんま生きていればよかったんだ。 生きている限り、俺はなにもかだった。 自然にそうなっていたんだ。でもいつのまにかそうではなくなってしまった。 生きることによって、俺はなにものでもなくなってしまった。そいつは変な話だよな。 人ってのは生きるために生まれてくるんじゃないか。そうだろう? それなのに、生きれば生きるほど俺は中身を失っていって、ただの空っぽな人間になっていったみたいだ。 そしてこの先さらに生きれば生きるほど、俺はますます空っぽで無価値な人間になっていくのかもしれない。 そいつは間違ったことだ。そんな変な話はない。 その流れをどこかで変えることはできるのだろうか?
連休はどうするの・・? というメールを息子にしなくてよかった もしメールをしていたら きっと息子は またおかんがSOSを出してる、しゃぁないなぁ、ちょっくら顔でもだすか と たとえ1晩でも帰ってきただろう きっと・・
そういう意味でもこの連休で 海辺のカフカを読んだことはよかった ほんとうに本があるおかげでいつも助けられている
別記
父親との関係がトラウマだったらしい。 「カフカは強い父親からたえず逃げた。虫のように自分の殻に閉じこもった。」
カフカを読む 池内 紀 著
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