土方聖架の日記

2005年03月16日(水) 買ってはいけない、の思い出

基本的に、本に限ったことではないが、何かを判断するときは全部、もしくは一区切りまで熟読(熟視←こんな言葉はないが・・・)しないといけない。それは自分的に戒めとするところでもある。

が、数年前(7〜8年前か?)のベストセラー『買ってはいけない』は、事例を一つ読んだだけでキッパリ『駄本』と判断した。事実その後『「買ってはいけない」は買ってはいけない』みたいな否定本が数多く出ていたが、「当たり前だ」と思わずその当然の本を一蹴するくらいの駄本だった。多分比べる対象があるとすれば一時期量産されまくった「謎本」シリーズの中の「エヴァンゲリオンの謎」くらいじゃないかと・・・。

というのもですね、どんなもんかと立ち読みしてみたら目次に「ブラウンのシェーバー」があったんですよ。女性には馴染みがないかもしれないので説明すると「ブラウン」というのは主に男性用電気髭剃り(シェーバー)を売り出してるメーカーさんです。(料理器具とか色々他にもあるけど主力はシェーバーだ)当時私は信販会社の派遣社員として電器屋に勤めていて、何故か「理美容・健康器具」担当者として仕入れ・在庫管理・接客をやっていました(笑)。電器屋の理美容器具の主力はシェーバーで、ブラウンさんは最大手だったので一体何が書かれているのか、確かめないわけにはいかなかったのです接客の関係上いささか緊迫して読みましたとも!

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記憶に間違いがなければ「電器カミソリが肌に触れると、その刺激で皮膚癌になりやすいから」という理由だった・・・。


立場上結構真剣に読んだんですが、電気カミソリと皮膚癌の因果関係に関しての記述はないも同然でした。皮膚癌患者における電気カミソリ使用者の割合とか、そんな統計資料は全くナシ(何かあまり意味のないグラフがあったような気はする)。仮にそれが立証されたとしても、それは「電気カミソリ全体」が悪いのであって「ブラウン」というメーカーだけを指す理由にならない。ブラウンを名指しした理由は一言だって書いてなかった。松下電工も日立もサンヨーだって出してるんだが。筆者はシェーバーのメーカーをブラウン以外知らなかったとしか思えない。
そんでもってオチが「手で剃れ!」・・・それってアンタの好みの問題じゃないのか・・・。


これがベストセラーという現実にこめかみを押さえながら、「馬鹿」の烙印押して本を置いたのをよっく覚えてます。他の部分なんか読む気になれませんでした。
売り場でお客様からこの話題を振られることはなかったのでその意味では無駄読みでしたが、「ベストセラーっていい加減なものもあるんだなあ」とすっごいしみじみ思ったのはいい経験だった気もします。


ちなみに今同じような感覚で読んでみたいのが森永卓郎氏の「年収300万円時代を生き抜く経済学」。テレビで見る限り何故経済学者なのかわからない言動の多いこの人が一体何を偉そうに主張したのかは気になる。しかしこの人に印税を払うのは死んでも嫌なので図書館を利用しようかなあとか思っていたりもする(ちなみに旦那も同意見らしい(笑))。でもこういうマイナスの動機は大抵思うだけで実行しないので永遠の謎のような気もする。

まあ、ベストセラーにはあまり縁のない人生です。基本的に性質がマイナーなので。


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