感想兼日記
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2003年09月05日(金) ヒカルの碁 番外編感想

 7月の「ヒカルの碁」番外編掲載時、わたしも感想メモを書いていたんだが、よそさまで読んだ感想や評がすばらしかったのでそれで満足していた。
 23巻で番外編を再読して、当時のメモもわたし自身の正直な感想ではあるなと考え直し。…毎度拙いので恥ずかしいが、以下がその当時の記述。


2003 7/15 (火) 22:20 記

番外編・1 「藤原佐為vs塔矢アキラ」

 佐為がアキラとの対局前、移動の電車中「あっちの子(アキラのこと)の元に蘇っていたらよかったのに」と独白。
 これには少し驚いた。もし連載時にこのセリフがあったら、わたしはもっと早くにハマっていたかも、と思った。
 いや、逆に生々しさに反発しただろうか。

 わたしがなぜこのセリフにひっかかったか。
 はじめは佐為を、物語の仕掛けとしか認識していなかったから。こんな生な存在と感じ取れてなかった。
 単なる仕掛けではなく、ほった先生が愛情を持って彼を創出してたんだと実感した独白だったわけだ。気付くの遅いよ…。

番外編・2 「庄司君っ! 岡君っ!」

 そして二話目は、そんな佐為がいなくても、日常の時間は流れていくんだよ、ってことかと。
 佐為がいる時空間、と佐為がいない世界の対比。端的に並べることによってより物語を今に近しく結びつける効果を果たしたような気がする。
 棋士は碁を打ち、研鑚を積み。
 誰でもそうだよ、人生ってそうだろって言う楊海さんの声が聞こえてきそうだ。
 佐為の存在や囲碁界という、ある種遠くて近い世界を通じて、こどもの成長を、人の生老病死をあざやかに描き出していると感じた。


嶋田 |HomePage