また帰って来たロンドン日記
(めいぐわんしー台湾日記)
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2003年08月08日(金) |
中国語での講演が終わりました + 人民日報の記事 |
やっと中国語での講演が終わった。 タイトルは「日本語から中国語に来た言葉」。 調べてみるとけっこう多いんだよねー。 掲示板にも書いたけど、ここにも書いておきましょう。
日本製の新漢語には二種類ある。
☆欧米語からの訳語を中国古典に求め変容させたもの。
「文化」「文学」「法律」「革命」「自由」 「権利」「階級」「共和」「政治」「社会」「進歩」 「思想」「手段」「世界」「選挙」「主席」など
☆欧米語からの訳語として創られた日本製漢語。
「物質」「美学」「抽象」「代表」「治外法権」 「断交」「伝染病」「電報」「電車」「独裁」「独占」 「現象」「概念」「反動」「反対」「法学」「批評」 「自治」「化学」「科学」「改良」「幹部」「客観」 「民主」「経済学」「論理学」「生物学」「哲学」 「目的」「左翼」「政府」「政策」「生産力」「商業」 「新聞」「主義」「絶対」「特務」「財閥」「唯物論」など (以上、寺尾善雄著『中国伝来物語』・河出書房新社参照)
ってことで、台湾人の先生方もにわかには信じられないという雰囲気でした。 ま、漢字文化圏共存共栄で、仲良くやっていきたいものですね。
そうそう、共存共栄といえば、 先日の『人民日報』の「日本国会海外派兵法案可決」関係の記事を見て、 こころのそこからそう思います。
ま、記事の内容は、もちろん日本を批判していて
「派兵法案が通った日、日本には激震が走った。 偶然にも、その日宮城県で大地震が三回起こった!!」
みたいなことが書いてあって、意味不明というか、 中国人っぽい、こじつけというか、なんというか、、、、。 親日な台湾で育った僕は(笑) 同じ中国語(と言っても字体が違うんだけどね、、、)で書いてある 文章とはとても思えないわけです。(笑)
ま、最初は見て、ものすごく頭に来たんだけど、どうも、この記事の記者は いろいろいらんことまで書いてくれて、冷静になって読むと、 逆に示唆に富む内容だということに気付いたりして、、、。
なんか中国人のほうが日本の状態をしっかりわかってるみたいで、 なんか複雑な感じを受けた。 日本ってそんなに敏感なんだなって、、、。
やっぱ戦争関連ネタって「タブー」だよねー。 自由な発言は難しいし、そういう考えにさえ至らないような 「白黒」な雰囲気、、、。
結局は、基本的に「中国や韓国がどう言っている」と言うような外国の問題 ではなく、日本がしゃきっとするようになればいいだけの話だと俺は思う。 どうしゃきっとするのかが問題だけどね、、、
そういうわけで、政府(小泉首相)のやることを、 遠く外国から眺めておるわけです。
何年も外国にいるのに、外国人とうまく距離が取れない自分としては、 「英語がしゃべれない」と思わされている自分としては、 やっぱ、いろいろ考えさせられる。
日本の世界における位置とか、 世界政治のからくりとか、国家間、文明間の力関係とか、 いろいろ見えてくるけど、
そういうもの諸々にからめ取られずに、 俺は、なんとか突き抜けたい。もっと遠くにあるものが見たい。
つくづく、毎日そう思うわけです。
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