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2010年04月08日(木) 木村拓也の思い出

ジャイアンツと関わりのある人が続けて急死、今や巨人アンチの私ではあるが選手や監督・コーチの個々人にまでアンチというわけではないので、木村コーチがグラウンドで倒れて以来ずっと意識不明の重態のニュースを気にしていた。サンスポや報知の新聞サイトを毎日見ていたが、ついに悲しい報せが目に飛び込んで来て、思わず涙がこぼれた。

その名前から、存在はずっと知っていた、野球はうちでは日常で中継をテレビで流しているから、試合中、選手の名前で何度も「キムラタクヤ」と連呼されれば、いやでも耳につく。え?プロ野球にキムタクがいるの?と。。
芸能人のキムタクと同い年で、スマスマなんかにも出て親交もあったらしい。

しかしかつて広島にいたことまでは知らなかった、キムタクって巨人だったのかと知ったのが確か一昨年くらい?朝のワイドショー番組だったと思うが、かつての巨人の宮本がジャイアンツの宿舎まで行って選手に突撃質問するといったコーナーがあった。
その日はバレンタインデーについての質問で、バレンタインの意味を宮本が木村拓也に聞いた。内容はそんな感じで、その質問中、宮本がバレンタインデーの薀蓄を垂れるのだが、それを、横で聞いているキムタクがおかしかった。クドクドと宮本が解説するのでこっちも「何じゃこれは?」と思いながら見ていたもんだから、
「知りません、そんなこと、知りません」(このキムタクの返事のニュアンス、タイミングが絶妙で可笑しい)
見ていて大笑いした。宮本も「うん、まあね〜」と、ズッコケたシーンになっていた。あれにはもう笑えた笑えた。。
以来あれが私が持つキムタクのイメージになっていた。


野球への真摯な姿勢については昨シーズンで引退してから知ったことだった。
ジャイアンツで10年ぶりにマスクを被ったという逸話も、今では涙を誘う。原監督から背中をバンバン叩かれてねぎらわれているシーンは何度見ても泣けてくる。

ニュースでタイガースとの試合前、監督と選手皆で2塁を囲んで円陣を組むところを見た。「タクヤー!」と原監督が絶叫した。そばに居た人たちの悲しみはいかほどだろうか。
それを思うと、見ていて何度も涙がこぼれた。


人って死ぬんだな、と、へんな言い方だが、昔、友達が死んだ時に初めてそう実感した。長患いの末だったがまだ30になったばかりで、死に向かうには本当に無念だったろうと思う。
その本人の無念さを思うと、残された者はたまらなく悲しくなるし、辛くなる。
生を全うできるとは、どういう形を言うんだろう。満足して死ねる人生なんてあるんだろうか?自分はどうなんだろうか。
人が急死する度に、考えてしまうのである。


とにもかくにも、木村拓也コーチ、安らかなれ、とお祈りします。
(クリスチャンは「冥福をお祈りします」とは言わないのです…)


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