カンラン
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2002年06月01日(土) ひよこ→私たちが大きくなるまで



偶然なんですが,とってもいい映画に出会いました。

『活きる』。
チャン・イーモウ監督の94年制作の中国映画です。
これまで日本未公開だったとか。
中国語の原題は『活着』。

清朝没落から新政府樹立,文化大革命の時代に生きた
家族を描いた作品です。

歴史とかよくわからない・・・,っていう人でも
ほんとに素直に楽しんで涙して観ることのできる映画ですよ。
私がまさにそうだから声を大にして言います。


作品中,悲しいおはなしなんかも諸処に織り込まれていて
結構お別れも多いです。

でもね,ただのお涙頂戴だとか,そんなんじゃない。
時代に翻弄されながらも,
ものすごくたくましくてやさしい家族の姿。
あたたかいです。
日本にもこんな人々が生きた時代があったんじゃないかな。


主人公はきっとコン・リーになるんだろうけど,
私は旦那さん役のグォ・ヨオから目が離せなかった。
かっこいい。
遊び人風の若旦那〜おじいさんになるまでを演じているのですが,
どうやって撮っているのー!!と思うぐらい自然。
外見的にもそうだし,演技もそう。



コン・リーが夜更けの家の前で叫んだ言葉がすごく印象的だった。
「うちに借りがあること覚えてて!ちゃんと生きていて!」


人ってね,ほんとに不思議な渦の中で
不思議なつながりを持って生きているんだなぁと
あらためて実感しました。




機会があれば絶対絶対観てみてください。
おすすめです。


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