カンラン 覧|←過|未→ |
快晴かんかんの昼下がりにかの「すいすい」に乗った。 原爆ドームのほとりをゆくグラス・ボート。 軽い気持ちで乗り場へと出かけたらば、あらあら出航間近。 悩んでる暇もなく飛び乗ったかたち。 いや、でもほんと、ゆたり流れる川面から眺める広島の街はきれいだ。 地元びいきだと言われればそれまでだが、 程良く落ち着いた住み良い場所だと思う。 6、7年暮らした京都にも中心地を流れる川があった。 等間隔でカップルが座ってるあの河原。 あれはあれで素敵な場所だ。 も少し上の方にのぼって行けばもっと素敵。 ・・・でも観光地の悲しさなのか、 京都の街に対してどこか「何気なくない何気なさ」みたいなのを 私はその間ずぅっと感じてた。 この「何気なくない」ってところが どうも鼻やらのどの奥にひっかかって、 私の中ではとうとう最後まで「たまに行くならこんな街」だった。 街のど真ん中に原爆ドームがあります。 その真ん前には市民球場がどでんと居座ってます。 えぇ、一応一等地なんですけどね。 すぐそばにはデパートだってあります。 ・・・最近になって球場移転だなんだと 未来へ向けた街場の有効活用的な話もちらほら聞くようになったけど、 まぁそんなどんぶり的地方都市が大好きだったりします。 話はもどりますが、 船上から見る風景は、ほんとに穏やかなもんです。 あっと言う間の45分クルーズ。 機会があればぜひお試しを。 念のため言っときますが、 いわゆるおしゃれとか、ロマンティックなひとときではないですよ。 ぼんやりゆったり楽しめます。 ちなみに今日は私、二度目の乗船だったんですけど、 これでもか!ってぐらい、 わんさか蝉を虫かごに詰め込んだおじいさんとその孫くんとあいのりでして、 もう頭ん中じいじいみんみん大変でした。 時にこんなハプニングも織り交ぜながら 今日も「すいすい」は進むのです。
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