日々、美しくあれ〜一日一萌〜

 

 


サルコー(始) - 2002年10月03日(木)

たくさんの兵士がいる中、一際目を引く−他のものがみな彼のことをちらちら見ているからかもしれないが−大柄の男が本日の夕飯(特盛り)を食べていた。
最後の一口を食べ終えお茶をのどに流し込んだとき、男は慣れ親しんだ気配がすぐ近くにあるのに気付いた。
目を上げるとそこには思ったとおり、灰色の髪の青年がその人気の源である爽やかな笑顔をたたえて自分を見ていた。
「なんだパーシウ゛ァル、人が悪いな。一声掛けてくれればいいのに」
「これはすいませんでした。あまりに豪快に食べているので声を掛けて中断させるのは忍びなかったんですよ。それよりレオ、今日はもう何もないんでしょう?久しぶりに二人で酒でも飲みませんか」


レオは大の甘いもの好きだ。それと並行してかなりの下戸でもある。
酒が入るとすぐに真っ赤になって目の前がくらくらしてくる。
それに対してパーシヴァルは基本的に酒に強い。
たしかに酒宴の場では羽目を外すこともあるが、それは酒にのまれているのではなくまわりの人々に合わせているだけなのだ。
「大丈夫ですか、レオ」
「あ、ああ、大丈夫だ」
レオは漢の意地なのか、酔ったとはめったに言わない。
そしてすすめられた酒は絶対に断らない。
断ることも学んでおくべきだったのだ。
「それではもう一杯いかがですか」
ある程度以上すすめてこなかった男が、限界も近いレオにそしらぬふりですすめてくる裏にはきっとよからぬことがあるのだから。



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