〜未来への遺産〜
by 星の白銀
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東京滞在最終日。
この日おれは、一人の女の子と会う約束をしていた。
目的は、前日のTDLで買ったお土産を渡すこと。 彼女もまた、先日行ったディズニーシーでお土産を買ってきてくれていた。
そう。お互いに買ってきたお土産を交換することになっていたんだ。
池袋で待ち合わせ。
約一ヶ月ぶりの再会。
まずは、「ロード・オブ・ザ・リング」を観に映画館へ。
3時間後、映画も観終わり近くの喫茶店へと移動。 頼んだパフェを食べながら、映画の感想を話したり、昨日のTDLの出来事を話したりした。
しばらくしてから、今日の目的であるお土産の交換をした。 彼女が買ってきてくれたのは、ミッキーのキーホルダー。
「これ、どこに付ければいいかな?」
「えぇ?車のキーとかは?」
「いやいや、でかすぎるって。(笑)」
「じゃ、どこでもいいから付けて。(笑)」
「うん。どっかに付けるよ。」
「絶対付けてよねー?(笑)」
こうして、無事目的は果たせた。
そのあとは、おれの財布探しに付き合ってもらったり、ゲーセンに寄ったり。
そして、夕食を食べ、最後に一緒にプリクラを撮って駅に戻り、電車に乗って途中の駅で彼女とさよならした。
一見するとただのデート。
彼女にしてみれば、『お土産を渡す』 ただそれだけの事だったのかもしれない。
けれど、おれは違った。
『お土産を渡す』 それ以外にもう一つの目的があったんだ。
それは、『彼女に対する自分の想いを確かめること』
彼女と初めて出会ったのは、あるオフ会。 その時は、お互いネットでの面識もなくほとんど話すことはなかった。
けれどその後、メッセで毎日のように話すようになった。不思議と彼女にはなんでも話せてしまえた。
そしていつの間にか彼女に惹かれていっている自分が、そこにいた。
好き。
そう呼べる感情ではあった。けれど、何か違った。いや、足りなかった。
だから、もう一度彼女に会って、自分の抱いている気持ちをはっきりさせるつもりだったんだ。
けれど、自分の気持ちにはなんの変化も無かった。
・・・ショックだった。
実際に彼女に会えば、好きだという気持ちがもっと、もっとはっきりと大きなものになると思っていたから。
そしておれは、自分の気持ちを見失った。
本当に彼女の事が好きなのか。それとも、一時の感情に過ぎなかったのか。
東京から帰る新幹線の中。ずっと考えていた。
GWの最中。ずっと考えた。
仕事が始まりその仕事中。ずっと考えている。
考えて、考えて、今日おれは、一つの結論を出した。
その、ひねり出した答えは・・・
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