〜未来への遺産〜
by 星の白銀
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寝れない日が続いて 疲れた僕は 午前3時に海へと出掛けた
どこの海に行こうかなぁ?
なんて考えることなく、車は既に目指すべき場所を知っていた
小さい頃、よく親父と釣りに行ってたからかな。海といえば、まずその場所が思い浮かぶらしい
海に着くと、缶コーヒーとタバコとケータイを持って海岸へと向かった
まずは、タバコを一服。そしてケータイを取り出し記念に写メを取ろうとしてみる
・・・が、何も映りゃしない。そりゃ、そうだ。辺りは一面真っ暗闇だ
海を眺めてみる。しかし、なぜだろう。海にいるのに海にいる実感がしない
波際に座り、そっと海水に触れてみる
うん。海水だ。でも、ただそれだけ。やっぱり、海にいるのに海にいる実感がしない
再びタバコを取り出し、火を点け、ゆっくり海岸を歩いてみる
しばらく歩いて、引き返し、ふと気付く。波が足跡を消していた
あぁ。海は今ここに自分がいたという事実さえ残してはくれないんだな
なんて考える
小さな岩に腰を掛けて、物思いにふけってみる
しばらくすると飽きたので、帰ることにした
帰り際、海と台地を分けるコンクリートの上に立って、箒星を熱唱してみる
歌い終わり、車に戻ろうとした時、散歩に来てたおっさんが歩いてくる姿に気付いた
あぁ・・・恥ずかしい。
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