ええと、今回のMissingMoonの小説の中の、海に沈みたがって るクロロ(笑)ですが。 メールでいただいた感想の中に「あれが自殺願望とは読み取れませんでした」 とのお言葉をいただいて、それについて返信とかしたんですけど、もしかして 同じように感じた方もいたかもしれないなぁ……と思ったのでちょっと補足。
この場合、明確な自殺願望とはちょっと違うと思うんですよね。 クロロは死にたいって気持ちはないと思うんですよ。クロロって死に対して 無頓着で、他人の命にも自分の命にさえも執着がなくて、それは昔の 武士道かなんかでは“いさぎよい”とか言われる範疇に入るかもしれないけれど、 どちらかと言えばそれはやはり不健全で不健康で歪んだものであるような気が するんですよね。だいたい昔の武士道ほど不健康なものはないと思うし。 人間ってもっと自分の命に意地汚いくらい執着するのがあたりまえというか 普通の姿ですよね。だからこそ他人の命にも執着できると。
私はクロロはネガティブな人間ではないと思うんですよ。むしろポジティブ。 ちょっと歪んだポジティブ。なので“明確な”自殺願望はないと思います。
ただ、“暗くて静かで冷たくて何もない世界”に憧れるっていうのは 死の世界に憧れることに繋がるといえなくもないんじゃないかなぁ……と。 そして、BBSレスで書いたように、高いビルから下を見てるとつい、 「落ちてみたい」「ここから飛び降りたら気持ちよさそう……」なんて 吸い込まれるように思ってしまうことってきっと誰にでも経験あると思うの ですけど、そういうちょっと危険な気分っていうのも死への憧れに捉えられ なくもない、というか。別に自殺願望なくても“魔が差したように”そんなこと 思っちゃうことありますよね。普通の人間は“思う”だけで“ちょっと試して くる”なんて行動に出たりしないんですけどね;
クロロみたいな少々人間離れしたカリスマは、そんなことを息をするように あたりまえに簡単にやってしまいそうになるので、周りの“普通の”人間は ちょっとびっくりしたり慌てたりしちゃうんだろうなと。
だからクロロは本当に“気持ちよさそう”“ちょっと試してくる”ってな つもりだったのじゃないかなと。 ただその“気持ちよさそう”が“暗くて静かで冷たくて何も無い世界に沈んで みること”――――ってのは、考えようによっては死の世界への憧れに 捉えられなくも無い……といった感じかなぁと。
でもまぁ結局のところ、あれですよ。 キャラクターというものが物語りの中で生きれば生きるほど、その意図する ところなんて作者本人にも明確になんてわかりゃしないのが実情なので(笑)、 (あくまで↑のは私はこんなふうに“思う”ってなことで)、この小説のこの 描写はこう捉えることが正しいとか間違っているとかそういうのはありませんので、 「ああここはこういうことなんだなぁ」と読んだ方がそれぞれの捉えかたを してくださるのでいいのだと私は思っていますvv お気軽に楽しんでください。 そしてお気軽にメールとかカキコとかしてください(笑)。
萌えとか萌えとか萌えプリーズ〜〜〜…………。
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