Diary


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2003年02月09日(日) 雪山調査

年を追うごとに、地球温暖化の影響は深刻になっている。私は、21世紀を生きる環境漫画家として、温暖化問題を現場から鋭くえぐるべく、環境共育事務所カラーズ主催「美山を歩くスキー」雪山の温暖化影響調査に参加した。行き先は京都市からクルマで北に1時間ほどの京都府美山町。福井県境にある山村である。

美山に到着し、林道の入り口でクロスカントリー用スキーを身に着け、雪上に立つ。積雪は約80cm。スキーやスノーシューズなしでは歩くことすらできない。

私は信州出身であるが、実はほとんどスキー経験がない。人は「冬はスキーで学校通ってたでしょ」などと軽々しく言うが、それは秋田県民に対して「家はカマクラだったでしょう」と言うのとほぼ同等の偏見である。私の出身地は、信州でも降雪の少ない場所だったので、冬のスポーツはスキーよりむしろスケートだったのだ。

ほとんどスキーをしたことのないままオトナになり、美山で初めてクロカンを経験したのが3年前。そして今日は3年振り2度目なので、まあ早い話がほとんど初心者である。

昼前は、講師の浅野目誠和さん(美山在住のネイチャーガイド)の指導のもと平地で練習を重ねた。そして雪上で昼食をとった後、ゆるやかに延びる林道沿いにライトツーリングへ。途中、ウサギやリスの足跡を見つけては歓声を挙げる参加者たち。



その林道は、3年前に来たときと同じコース。途中、3年前には存在しなかった新しい林道が、山側の急斜面沿いをせり上がるように延びている。聞けば、最近新しくつくられた道らしい。その新道を横目に過ごして、私たちは直進し、林道の終点に至った。

さて、ここからがお楽しみ。今までせっせと漕いできた雪上のレーンを一気に滑り降りるのだ。いや、「一気に」といってもゲレンデスキーの滑降とは違い、ゆったりと、ロースピードで、雪に包まれた森の静けさを堪能する。今日のプログラムのハイライトと言ってもいい。

しかしその後、先頭の浅野目さんは意外な行動に出た。ナント先ほど横目でやり過ごした新林道を、ザクザクと登り始めたのだ。ゲレンデスキー用の板と違って、ほとんどエッジを利かせることができないため、ズリ落ちそうになるのを何とか踏ん張りながら前の人についてゆく。でもって怖いのがカーブの箇所。何せガードレールの高さ以上に雪が積もっているのだ・・・(下図参照)。



・・・ここを滑り降りるんですか?マジですか??・・・結局、新林道での滑降は、「カーブ地点で思いっきり山側に転ぶ」というワザを駆使して何とかクリアした。

スキーを終えた後は、浅野目さんのログハウス「はーばりすとくらぶ・美山」で、おいしいハーブティーとケーキをいただいた代替医療としてのハーブの可能性を追求した。うーむ、自然は偉大なり!


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