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プレーヤーが壊れた というより 壊した ほとんど寿命だったけど まだまだ使えそうだからって がんばって使おうとした だけど なんだか・・・ これじゃあ いつまでも気持ちの整理がつかないような気がして やっぱり処分したものの スピーカーは残してある そんなものに意味ないけどね それからの私は ある音を聴いていた 耳にすれば胸が締め付けられ 何よりもつらく悲しくなる曲だった あのころはね そうは思っても何度も聴いてたから ちょっとだけ 「聴く」のが怖かったけど スピーカーから聞こえてくる音は クローゼットにしまってある「コイツ」 ではなくて ボーカルの声より メロディの方がひきたってた そうだ・・・! 出会って一年だっけ うん そうだった 一年ってすんごく早いよね だって全然会えなかったから ほんと短く感じる 2ヶ月なんて短い男もいたけどさ あんま変わんなかったよ ってくらい クローゼットの端がやぶけそうになってるコイツは 古すぎて音がキンキンしてて だから切なくて悲しくなったの ? 誰でも良かったら ほんと誰でも良かったんだろうね だけどあなたに感じたあの不思議な思いは 何か特別だってそう感じるから ただの空間を埋めるための道具じゃない 新しい相棒はやさしい音 そのやさしさが余計に寂しくもあり こんなに優しいのに こんなに悲しくなるのは すべてを終わらせてしまったというのが現状だから アイツの声も もう二度と聞こえてはこない |
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