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ワインを二箱分貰った 住所のラベルシールをはがしてもらう為に 贈り物の全てはまずカレの家へ送ってもらい そのあと こちらへと届けてもらっている そのワインも明日で残り1本 ちょうど昨日 通勤途中のカレからの画像メールは そのワインの広告ポスターで 「帰ってから早速ワインを注文しとくよ」と いつもの鳩画像も添付されていた 平和の象徴のはと ピカソが「官能的だ」といった鳩 最近の贈り物といったら ワインの他に 超音波治療器と靴と猫 超音波はイマイチ効果があるのか ないのかわからないし 靴はまだ届いてないから 履き心地がどうかなんて知らないし 猫は良縁だったけれど 家族として過ごすのは来年になるので イマイチ貰った気がしないでもない ある時 洗剤がなくなってしまい 朝イチにカレに持ってきて貰った その洗剤の香りって ソノモノの匂いはポマードのような 鼻につく嫌な匂いなんだけど 残り香はちょっといい感じで 普通に売られていて どこの家庭でも使用されてるんだけど 私にとってはカレの匂い 女の人がこの匂いだと ちょっとキツイのかもしれない だけど カレに抱きつかれたり カレが寝て帰ったあとは ベッドへ そして私のネグリジェへと わずかに残り染み付かせる カレと愛し合った その日の夜はいつもよく眠れた セックスで体力消耗してるのかもしれないけど 洗剤が残り少なくなってきたので 新しいのを持ってきて貰った 今回のは少し匂いがキツイし いい臭いというカンジ 洗濯用洗剤というより 何か他の業務用の洗剤のように 大きくてスペースくうから これもまた必要な時に持ってきて貰う あの時はカレの匂いだったはずなのに 今では私の匂いでもある それでも何かカレが玄関へ足を踏み入れると 特別な匂いに感じてしまう 同じ匂いなはずなのに 今日は午前中から背中が痛くて マッサージに来てもらった いつものように朝ごはんを買ってきて貰ったけど 今日は二人で食べられた 私はワンコにあげてるから ひとつだけ食べて残りは袋の中に いれたままにしておいた マッサージをしてもらったあと そのまま愛撫されて 愛し合った なかなかキスをしたまま 離れられないまま 午後から出勤する前に またパンを買って来て貰って またひとつだけ食べた カレはふたつ食べた ドリンクはアイスティーと ホットハーブティーのふたつが用意されていて 交互に飲んだ 一緒にいると 自然に愛し合ってる 不思議と背中の痛みが収まる カレの匂いは無臭で 私の匂いも「無臭」だといった だけど「にゃんこの匂いはなんかいい匂いだ」ともいった 「意味がわからない」といったけど 私もカレの匂いは「なんかいい匂いがして好き」といった あまりうるさくないカレが 「 何が駄目って聞かれたら 匂いかも 」 きっとこれは 臭覚ではなく 本能的に嗅ぎ分ける匂いのことなのだと 「マッサージよりセックスの方が効くらしいよ笑」 そんなメールをしたら 「 また夜もマッサージするね(はぁと 」って 今日はなんだか セックス遅刻のようなもんだった カレが帰ったあと 昨日買ってもらっておいた アイスを再度取りにいってもらい 食べてから ベッドへと入った 特別な香りのするカレが もういないのは いつものことだけど あの時までカレの匂いだと思っていた ダウニーの匂いが 特別だと感じなくなってしまったのは 自分からも同じ匂いがするせい ? だけど 同じものを使っていても 人それぞれ特有の 「匂い」というものを持っていて 同じ洗剤を使っていても 漂う香りはひとつひとつの家庭によって 微妙に違ったりする それにしても「別れ話」をぶつけてしまう 私はどうしたいの ? カレと一緒にいたいの ? いたくないの ? たまにわからなくなる 「大好き」と愛し合ったあとに 「みんな自分が可愛いんであって 自分が一番大切で それ以上に大切なんてない 意味はわかるけど 大切だと思う人もいるかもしれないけど 今生きてるのは自分で 自分以上の誰かを 自分より大切だなんていうのはただの偽善」 どうしてかこんな話になったのは カレが 「 自分と同じくらい大切 」 なんていったから それにしても どうしてこんなにイラつくんだろ いつからかはわからないけど あのカレの残り香を 嗅ぎ分けられなくなってしまった 腐った私の鼻が原因なのか |
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