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夕方に「いってらっしゃい」をして 送出す 近頃この「いってらっしゃい」が ごく普通にできるようになった 今ではごく普通だと思える こんな事ですら「寂しくて淋しくて」 しようがない程 枕カバーを大量の涙で濡らし 何が原因だったのかなんて 判らないけど とにかく弱々しかった 今年の夏も もう終わり ヴィシュの夢を見た 亡くなる前も無くしてからも 一度も現れてくれなかったのに ちょうど四十五日目に あの頃のように苦しそうに 息切れをしたヴィシュが どんどんと普通の状態に戻り 最後は手を繋いで 「もういきなさい」と送出す夢 ヴィシュはこちらを「ジッ」と見て 「まだ一緒にいたかったんだよ」とでも 言いだけな顔をしたけど 顔をそむけ「ふっ」と静かに息をつき 何かを納得したように そこで途切れた そういえば ヴィシュがいなくなった後でも ヴィシュの気配は続いたままで 誰もいないのに 鼻を鳴らす音や ソファを歩く感覚がした それはただの「錯覚」でも何事でもなく まだ「上に逝けてないんだな」と 無理もないか 余りに突然の事だったもんね ヴィシュが居たいと思うのなら ずっとここに居てくれても構わない だけど ヴィシュが「困らないように」と 気まぐれも兼ね お墓参りでお願いしてきた 「お願い」なんてそうするものじゃない って どこかで言い聞かせてきたけど ヴィシュが一人淋しくないように どこかで一人迷わないように きちんと浄化が出来る道へ行ける様に と ヴィシュに対して 精一杯の愛情を込め お願いしてみたけれど それが「伝わったんだなあ」って 正しく言えば 伝え導いてくれたのだと思う 隠れる程に大きな 贈答用の蘭の花束を立てた 鮮やかでとても綺麗に映った こうゆう夢をよく見るから よく羨ましがられるけど ヴィシュのあの寂しげな表情には かなり複雑な気分・・・・ だけど これがヴィシュの想いであり ヴィシュからの 最後のメッセージ もう鼻を鳴らすヴィシュ特有の音も 「すたすた」と歩く音も 今は無い この夏はよく寝た 気がつけば ずっとずっとベッドの上で寝ていた 愛し合う事も兼ねたら 「ベッドの上で過ごした」と言っても 過言ではない程 よくよく考えれば ベッドとは縁がある 今までは嫌な意味での「縁」だったけど きっとこの先も 余り変わらないのだと思う 昨夜は夜中に一度 朝方にもう一度 そして夜が明け カレはいつのように買出しに行き 昼頃にもう一度 カレは一日に三度も果てた ダイエットしてない頃 三食きちんと摂っていた 自分のように 食欲ではなく 性欲で満たされ過ぎたのか 「 ちょっと痛くなっちゃったけど にゃんこと愛し合うと幸せな気分になる〜 」って 何とも幸せそう 少しだけ睡眠を共にした後 元気に「いってらっしゃい」をして 一息落ち着かせてから カレの買ってきた 私のお勧めであるお店の「スイートポテト」と お気に入りの「キッシュ」を頬張る 甘くペーストされた 玉葱のごっそりと入ったキッシュは 今日もうまい 今週は 一年振りにハマりつつある 大きな袋に大量に詰められた ありとあらゆる「えびせん」を デパ地下巡りしてゲットしてもらい 少し口にしてから ずっとずっと眠った 途中 午後11時にカレからの 「帰るコール」に起こされ 「 後で明日の予定を決めようね 眠かったら寝てて 朝方でもいいから連絡してね 」 と言われ いや 多分2時頃には起きれそう と言ったけど 目を覚ませば4時27分 何と11時間も爆睡 お互いがひとつになれるように 何度も愛し合った日は よく眠れる 「愛し合う」という行為は 相手によるけど いやらしくも汚らしくも無く 精神安定剤代わりになる 呑んだ事は無いけれど ゆっくりとカーテンを開けると 夜は明けずに どす暗い空 蒸し暑いだの 気温が高いだの言っても もう夏は過ぎたんだ いつの間にか隣に居て ぴったりと寄り添っていた アルーアも目を覚まし こちらの顔を除きこむように ごろんちょして 「手を握って頂戴」とやや強引に 摑まれ握られ メゴは久しく私の首に顔を埋め 「すぅすう」と甘えてる あぁ幸せ♪ |
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