拘束の果て/「アモーレスペロス」

今日は某出版社主催の業界セミナー。
拘束7時間。
友達は隣で寝ている。
舞台では「業界人」がお話を。

頑張れば夢は叶うのか。
そして「タイミング」が重要か。
確かにそうなんだけど、
要領が悪い私はどうすればいい?
いつもここぞというときにチャンスを逃してる。
タイミングを掴む、自信がない。
珍しく弱気な私。
まあ、努力はしますよ。それしか出来ないもん。

今日得た物は
「私はこの世界は向いてねえな」
ということだった。
なんだろう、直感ですかね。
やはり好きな事はビジネスライクには考えられない。

その後、爆睡していた友と飲みまくり。
やはり酒はいいね。
すべてを忘れよう。

映画メモ*
「アモーレスペロス」(犬の愛という意味です)
メキシコ 1999年

監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ

キャスト
エル・チーボ:エミリオ・エチェバリア
オクタビオ:ガエル・ガルシア・ベルナル
バレリア:ゴヤ・トレド

ストーリー
1つの交通事故がつなげる3つの物語。
町中を一台の車が暴走している。追っ手から逃げる2人の若者。
後ろの席には血まみれの黒い犬が横たわっている。
追う車からピストルでねらわれるが、うまくかわした、
と思った瞬間、
交差点でもう一台の車に激突し……。

感想
メキシコ映画って初めてみたけど
こんなに迫力があると思ってなかった。

ともかく心をわしづかみにされるってのはこのことだ。
オープニングのカーチェイス。
何故逃げている?
犬(?)が血を流している。
「どうして奴らに手を出した?」
応えない。
そして叫ぶ主人公。
もうこの物語に引き込まれた。

1部のオクタビオの瞳が本当に主人を慕う犬のよう。
まっすぐなだけに痛い。
報われないまっすぐな愛は破滅を迎える。
破滅の果てには孤独があるのか?
彼のしょんぼりとした感じが切なかった。

2部は最初見たとき
「いらないんじゃないの?この部分」
と思ったんだけど、これが一番後で考えさせられた。

3部はね、救いがあった。

綺麗じゃない。それだからこそリアルな映画。
これだけ現実と言う物の厳しさを見せられると
もう圧倒されるしかない。
そう、現実は映画のようにうまくはいかず、
過酷なことだらけ。
努力が報われる?んなことあるわけない。
頑張ったってどうにもならないから現実だ。
そう思えば少しは生きる力が湧く?
人生に必要以上の期待を掛けずにいられるか?
そんな生き方のほうがいいのかもしれないな。
でも人間そんな理性的に生きられない、
いつだって好きな人といたい。そうでしょ?
だからもがきながら生きてるんだね。

オクタビオ役のガエル・ガルシア・ベルナルは、
かなりかっこいい!
オクタビオの兄もいい男!
しかし、女優がことごとく私の好みじゃなかったのが残念(笑)。

本編とは関係ありませんが、
この映画を見る2週間くらい前に私の愛犬が亡くなり、
闘犬で犬が血を流しているのをみて、死んだときの様子を思いだし
かなり泣いてしまった思い出がありますね。
2002年03月21日(木)

日々ノオト / kica

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